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2018.07.13
【共有設備内の交叉汚染に関するPIC/S備忘録】ASTROM通信<150号>
~安全な医薬品の安定供給をご支援する~
こんにちは
ASTROM通信担当の橋本奈央子です。
蒸し暑い日が続いていますが、いかがお過ごしでいらっしゃいます
さて、PIC/Sより以下の新しい文書が発出され、2018年7
・共有設備内の交叉汚染に関するPIC/S備忘録(PI043-
・ヒト用医薬品の添加剤に関する適切なGMP(Good Manufacturing Practice)を確認するための様式化
されたリスクアセスメントのPIC/Sガイドライン(PI045
・共有設備内の異なる医薬品の製造におけるリスク確認に用いる、
PIC/Sガイドライン(PI046-1)
・ヒト用医薬品に用いる活性物質に関するGDP(Good Distribution Practice)の原則に関するPIC/Sガイド
ライン(PI047-1)
そこで、今回は、1つ目の共有設備内の交叉汚染に関する備忘録を
この文書は、GMP査察官が共有設備内の交叉汚染のリスクを評価
同じタイミング(2018年7月1日)で施行された改訂版のPI
要件が追加されていることからもわかるように、交叉汚染の防止は
自社の交叉汚染防止のために是非参考にしていただければと思いま
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備忘録:共有設備の交叉汚染 本分(抜粋)
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■目的
・この文書の目的は、共有設備の交叉汚染による製品へのリスクア
GMP査察官の査察の準備や実施におけるアドバイスを提供するこ
・この備忘録は異なるPIC/Sメンバ国間の製薬産業内の共有設
である。
・この備忘録は、査察官の教育にも使えるかもしれないが、それは
知識の代わりと見るべきではない。
■範囲
・この備忘録は特に医薬品の製造を対象とし、リスクベースドアプ
・この備忘録は、共有設備内で製造されたより高度のハザードの出
いる。低度なハザードの製品用のエリアは重視しないことが必要に
・この文書内で使用されたハザード及びリスクのコンセプトと定義
はまる。製造業者により規定され承認されたリスクのレベルは交叉
査察官は、有害性に適切に取り組んでいることを保証するために、
おけるリスクマネジメントの手順や管理を考慮することが重要であ
の取り組み、手続きや文書化のレベルは、有害性により引き起こさ
有害な原料のリスクの適切な評価に関する科学的エビデンスが不足
るべきである。
・査察官は、この備忘録に記録された点に加え、地域及び/または
設備の要件に関する地域の違い(例:ベータラクタム製品)により
変更するか除外することが必要かもしれない。
・この独立した備忘録の存在は、交叉汚染の管理システムの特別な
備忘録の要素は査察の一部を形作ることが期待されるが、交叉汚染
製品の性質と、それが引き起こす有害性に釣り合っているべきであ
■備忘録
・査察中、交叉汚染のリスクマネジメントに注意が払われるべきで
有害性のレベル、扱う製品のタイプと数、どの設備が分離され専用
・交叉汚染の可能性のある作用が考慮され、リスクに基づきふさわ
である。主要な作用には、これに限定されないが下記のものが含ま
●面 対 面
・洗浄/装置の設計の失敗または不十分な設計により不十分に洗浄
・汚染された洗浄済装置との接触により生じるもの
・職員の着衣から生じるもの
●浮遊するもの 対 空気/表面
・塵埃、ガス、蒸気、スプレー、微生物の不適切な管理による意図
への汚染の定着によるもの
・封じ込めがないことにより生じるもの
・濾過が不十分なエリア間の空気処理システムにおける再循環
・不十分に管理された排出
・空中での長時間の滞留により、高度のリスクが生じた揮発性の微
●工程または装置の不具合から生じる直接または非直接の汚染
・廃棄物システムまたは真空システムからの逆流
・装置の技術的問題
・流出や漏出
●職員、材料または装置または部品の取り違えから生じるもの
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備忘録:共有設備の交叉汚染 査察プロンプト(抜粋)
※【】内:関連する最新のPIC/S GMP ガイドラインPart1及びAnnexを示しています。
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●交叉汚染のハザードの評価とリスクマネジメント
査察の前に査察官は、製造所の製品の範囲を知っていなければなら
ハザードレベルの考察がされるべきである。
サイトマスタファイル内で既に提供されていない場合は、設備の設
ユーティリティの識別、装置、原料フロー、廃棄物フロー、汚れた
圧力差、気流、人の動きの情報が、査察前または査察中に必要とな
査察官は、査察中特別な注意が必要となる高度に有害とみなされた
決定方法が必要かもしれない。
製造所で実施された品質リスクマネジメントプロセスの結果は、ど
すべきかの判断の根拠にされるべきである。
査察官は、特に、より高度のハザードの製品を製造している場合、
準備時間に適切な時間を割り当てるべきである。
1.1 施設/装置/ユーティリティ等の共有のレベルに応じて、リスクを
要求しているか?【Part1 3.6】
1.2 査察されている設備または建物は、近くの施設や建物によりハザー
(例:空気処理ユニット(AHU)の排気口や吸気口の場所は?)
1.3 製造所には、製造する、または、製造が計画されている製品に関連
管理の実施に関する文書化されたポリシーや方策があるか?
・ポリシーや方策は、製造所で製造するまたは製造を除外する製品
製品が製造されるもとでの状況かを明確にしているか?【Part
1.4 新製品の導入において、交叉汚染に関する適切な管理がされている
1.5 装置/設備のリタイアまたは再設定において、交叉汚染を考慮した
【Part1 3 原則】
1.6 製造所で最近製造された製品、近年製造された過去の製品、医薬品
されているか?【Part1 5.18】
1.7 共有設備で製造された製品は、交叉汚染を生じさせる可能性のある
【Part1 3.6】
1.8 製品に関連したハザードは適切に特定されているか?【Part1 5.18, Annex15_10.6】
1.9 製造業者の製品知識の範囲や信頼性は、以下のハザードに釣り合っ
・市販用の製品
・治験薬(IMP)/臨床試験用の新薬(IND)と、臨床開発
・市販用の製品と共通のエリアで製造された研究開発用化合物か
・動物用の新しい医薬品か
受託製造業者に関し、交叉汚染が適切に管理されることを保証す
製品について十分な知識があるか?【Part1 5.8, Annex13_5, Annex15_10.6】
1.10 適切な方法でハザードが確認されているか?(例:PDE(Per
ADE(Accepted Daily Exposure:1日曝露許容量)アプローチ、または他の適切
の参照) 【Part1 5.8, Annex15_10.6】
1.11 ハザードの評価に関する科学的な根拠があるか?
・ハザード評価をする職員は適切な教育・訓練・経験を積んでい
・ハザード評価を実行するために適切で利用可能なリソースがあ
・ハザード評価が外部委託の場合、適切に管理されているか?【
Annex15_10.6】
1.12 製造所にはハザードの評価手順があり、それは関連する職員によっ
1.13 ハザードの評価は適切に文書化され、手順に従って実施されている
1.14 評価文書において、ハザードのレベルや結論を裏付けるために記述
注意:査察官は、自身の組織内の毒物学の専門家に照会する必要が
1.13, 3.6】
1.15 汚染リスクの特定と管理のために適切な品質リスクマネジメントの
適切に文書かれているか?
・品質リスクマネジメントプロセスは以下のことを含むか?
*評価(確認、分析、評価)
*管理
*コミュニケーション
*レビュ
*製造業者のアプローチは、安定していて、科学的に妥当で、製品
に取り組んでいるか?
注意:査察官は、PIC/S QRMの備忘録PI-038を参照すべきである。【Part1 1.12, 1.13, 3.6】
1.16 設備が分離されグループ化された製品を製造している場合、どのよ
ているか?
グループ内(例:同じ設備内の、ホルモン医薬品または細胞毒性薬
エリア内で実施されている管理に科学的な論理的根拠はあるか?
グループ/エリアの外への影響の可能性に取り組むためにリスク管
1.17 リスク管理のスタディは、潜在的な不具合の管理に適切に取り組ん
製造業者は、以下に限定されないが下記の不具合に取り組むための
・人的ミスを予想しているか?(特に手動で実施される作業)
・装置の故障
・封じ込めの不具合
・空調機に影響する電力の供給停止
・製品/原料をこぼすこと
・予想外の暴露
・キャンペーン製造計画と同期していない再処理/再加工【Par
1.18 製造業者は、共有設備内で問題になっている製品を製造するための
設備の設計、人のスキル、組織を含む)を持っていることを示すエ
2.10, 2.11】
1.19 リスクが、全ての関連する職員に適切に伝えられているか?【Pa
1.20 もともとのハザードの分析がまだ妥当かを判断するために、新たに
頻度は適切か?
・医薬品安全性対策のデータ分析に従うことを保証するしくみがあ
・新しい科学的知識を考慮しているか?【Annex15_11.
1.21 ハザード分析の使用をレビュする時、製品ラインの変更は考慮され
(より弱い患者グループへの導入、外用から内用といった投与経路
サイズの変更、新しい種を対象にする等の製品の導入を含む。)【
1.22 交叉汚染の事象(例:交叉汚染が苦情やOOSが原因の可能性かも
を保証するための管理システムは安定しているか?【Part1 1.1】
1.23 継続的な安定性を保証するためのリスク評価について規定された管
製造工程/インフラ/装置/ユーティリティ/等に対する変更は、
いるか?【Part1 1.12, 1.13, Annex15_11.4, Annex20_31, Annex20_32】
●技術的方法-装置と設備の設計
設備を歩く間に査察官は装置や建物の設計の適合性の高度な見解を
装置や設備が製造される製品のハザードを反映した設計かどうか検
表面の粉や、封じ込めの欠陥などのサインに注意せよ。
設備(建物、部屋、製造ライン等)内の専用のレベルを考慮せよ。
特に空気処理ユニット(AHU)のゾーン分けや分離に重点を置い
せよ。
部屋の分類や、隣接しているエリア間の圧力差や、製造エリアの製
をレビュせよ。
職員、装置、原料のフローチャート、各製造工程の一般的なフロー
製造エリアの内外で独立して存在している装置(特に移動型ではな
している装置)を検討せよ。倉庫や保管エリアのレイアウトも検討
の特別なエリアの必要性について検討せよ。
〇施設
2.1 施設について、交叉汚染を防止するために設計の方法は適切か?設
プロセスと一致しているか?
設備の適格性評価は、交叉汚染対策の方策と設計の指針を裏付けて
3.7, 5.19】
2.2 装置の位置を含む施設の設計は、扱う製品/原料のタイプに関連し
【Part1 3.6, 3.7, 3.8, 3.14】
2.3 エアロック、エアシャワー、分離された、または、改良された更衣
期待される効果に一致し満たしているか?【Part1 5.19】
2.4 施設は、洗浄や除染を容易にするために設計されているか?(例:
【Part1 3.9】
2.5 トイレが交叉汚染や再汚染のリスクにならないよう適切に設計され
2.6 必要に応じて、空気処理ユニット(AHU)、水システム、圧縮空
ユーティリティが、異なる製品のために組み込まれているか?
ユーティリティ内の逆流は、交叉汚染のリスクを引き起こしうる
2.7 ゾーン分けの設計や関連する空気処理ユニット(AHU)、圧力の
2.8 設計された気流は、局部的な排出操作、真空供給システムやドアを
【Part1 3.12】
2.9 発生源で塵埃/蒸気の発散を管理するための局部的な排出または封
3.14】
2.10 空気処理ユニット(AHU)の再循環が用いられる場所で、空中の
濾過システムが整っているか?
AHUシステムの濾過の信頼性は、生じるハザードに関して適切か
2.11 製造所が通常時間外に、低電力モードまたはAHUをオフにして稼
これは評価され、正当化され、(ハザードの範囲により)効果があ
・電力の出力減少や出力増加、または不具合中の影響の検討はされ
・意図しない何らかの結果(例:封じ込めの喪失や圧力の逆転)が
・企業は、一度電力が切れる/電力減少後、電力が切り替えられ、
関する評価を文書化していたか?【Part1 3.12】
2.12 特に、高度なハザードの製品が製造される場所で、コントロールの
するための適切なメカニズムがあるか?【Part1 4 原則】
〇装置
2.13 装置に関し、適切な設計の手段が交叉汚染の防止のために整い、品
と一致しているか?
装置の適格性評価は、交叉汚染管理の方策と設計の指針を裏付けて
2.14 専用/単一使用の使い捨て装置、及び/または、使い捨て部品が適
2.15 封じ込めの使用に重点がおかれているか?
封じ込めが使用される場合、目的にあっているか?【Part1 3, 3.1, 3.6, 3.14, 3.34】
2.16 オープン処理が用いられる場合、管理と論理的根拠は適切か?【P
2.17 装置は、洗浄や清浄度の確認を容易にするように設計されているか
洗浄度が確認できない場合、専用の装置や部品の使用が検討されて
2.18 CIP(Clean In Place)またはCOP(Clean Out of Place)システム(例:導管の洗浄用機械、部品の洗浄マシン
が利用される場合、それらは適切に設計されているか?
システムは交叉汚染の可能性がないことを確認されているか?【A
2.19 CIP/COPサイクルが明記され、モニタされ、記録され、レビ
2.20 製造業者は、装置の洗浄が難しい部分を適切に特定し、適切な正統
特定のための明確な手順があるか?【Part1 3.38, 4.1】
2.21 IPC及びサンプル(装置、職員の保護具/着衣、道具及び変更部
考えられているか?
必要な場合、管理方法が実施されているか?【Part1 5.21】
2.22 製造業者は、洗浄プロセスまたは汚染物質に関連した製品の洗浄の
を持っているか?【Part1 5.21】
●組織的方法-一般的な組織の管理、キャンペーン製造の組織、装
検証、職員
組織的方法は、交叉汚染を防ぐために施設や装置の設計を補う。こ
低減と存在するハザードの管理をするために、安定していて十分で
より高度のハザードの製品には、組織的管理に加え、封じ込めの方
一般に、より大きなハザードの原料には、単一の管理の不具合が患
手段が期待される。
組織的方法は、設備や装置の不十分または不適切な設計の代用とみ
洗浄バリデーションは洗浄のスタディの結果であり、方法が着実に
洗浄バリデーションのスタディ中、洗浄の検証が実施されるべきで
の洗浄度を保証するための継続的なプログラムの一部として必要と
洗浄の検証中に使用されるいかなる分析方法もバリデートされ、拭
なければならない。
継続的な洗浄の検証の一部として生成される全ての質的及び量的デ
〇一般的な組織の管理
3.1 関連がある場合、リスクアセスメントの中で特定されたリスクに取
されているか?【Part1 1.6, 5.19】
3.2 汚染された/汚れた装置は、一般的な洗浄エリアに移動される前に
【Part1 3.8, 3.14】
3.3 移動可能、もしくは、固定された装置/付属品が識別されていて、
保護されているか?
その手順は、適切に文書化されているか?【Part1 3.8, 5.13】
3.4 専用の装置/部品は明確にラベルがつけられ、適切に管理されてい
3.5 ハザードのレベルは、定期的な表面及び浮遊するもののサンプルの
サンプリング計画は、封じ込めの方法が効果的であることを検証
するのに適切か?
定期的なモニタリングが必要とされた場合、汚染が確認された際
とともに、サンプリングがうまく実施されるか?
試験方法は、目的にあっているか?【Part1 1.12, 1.13, 3.12, 5.21, 6.15】
3.6 ハザードのレベルに基づいた廃液/廃棄物の流れの管理とモニタリ
再汚染のリスクを管理するために適切か?【Part1 1.12, 1.13, 5.21】
3.7 製品または出発原料は、いつでも、交叉汚染を防ぐために環境への
【Part1 5.20, 5.21】
3.8 原料の保管や取扱いの方法は、交叉汚染を防ぐために適切で、原料
・原料は、使用時点まで適切に封印されて保管されているか?
・容器の外側は、交叉汚染を防ぐために清潔にされているか?
・サンプリングのツールは適切に洗浄され、専用もしくは使い捨
・原料がサンプリングもしくは分配されるエリアは適切に洗浄さ
か?)
・保管のための整頓がハザードに関して適切か?
・
5.11】
3.9 特により高いハザードの製品に関し、こぼすことに関する管理が決
【Part1 5.4, 5.11】
3.10 製造業者は、こぼすことや、その他の普通でない、交叉汚染につな
事態の影響を評価するための適切なシステムを持っているか?【P
3.11 装置、設備は、潜在的な交叉汚染を防ぐために、予防保全を行って
例えば、他のエリアを汚染するかもしれないダクト工事や移送ライ
3.2, 3.8, 3.10】
3.12 有害な物質を取り込む可能性のある受託サービス(例:受託試験、
用の受託生産)はあるか?
・もしある場合、それらは管理され、評価され、管理されているか
・受託サービス提供者は、使用している製造業者により、管理方法
【Part1 7 原則】
3.13 内部の洗濯の手順や設備は、保管の製品との交差汚染を防ぐために
外部の洗濯契約者は、他の製造業者の製品との交差汚染を防ぐため
必要に応じて、除染手順が適用され、それは効果的か?【Part
〇キャンペーン製造の組織
3.14 共有設備内でのキャンペーン生産に関する製造業者の総合的な方策
【Part1 5.20, 5.21】
3.15 製造業者は製造エリア内の装置の交叉汚染の機会を最小化している
・キャンペーン製造のために製造エリア内から装置を取り外す必要
必要な場合、動かそうとしている場所は、清潔で、装置の以前の使
・装置の移動ができない場合、製造業者は、適切に保護しまたは後
・装置の付属品(例:IPC試験装置)や原料のキャンペーン間や
ているか?【Part1 1.12, 1.13, 3.34, 5.21】
3.16 製品の接触した装置の洗浄は、非接触表面(例:装置の外側、壁、
変更の詳細な手順はあるか?【Part1 3.1, 3.2, 3.7, 3.9, 4.1】
3.17 電話、椅子、消火器、コンピュータのキーボードのような製品と非
手順があるか?【Part1 3.1, 3.2, 3.7, 3.9, 4.1】
3.18 必要な場合、除染を指示する手順はあるか?【Part1 3.1, 3.2, 3.7, 3.9, 4.1】
〇装置の洗浄と検査
3.19 適切な評価、詳細記述、エビデンスを必要とする装置の洗浄方法の
(例:装置の図面、装置の製造業者のマニュアルの使用や装置の物
か?)【Part1 4.1, 4.3, 4.4】
3.20 再汚染を防ぐために、装置の洗浄はエリアの洗浄と連動しているか
3.21 洗浄の指示の詳細さのレベルは、ハザードレベルや装置の複雑さを
・全ての変数が詳細に明記されている?
・適切な洗浄の化学物質が選択されているか?
・洗浄の化学物質の濃度や接触時間などの関連するパラメータが明
・洗浄が難しいエリアははっきりと明記されているか?
・清掃装置の管理や清掃装置の再利用(例:モップの取っ手)が明
洗浄の記録は求められる管理のレベルを反映して適切か?【Par
Annex15_10.5】
3.22 洗浄のマニュアル、COP(Clean Out of Place)及びCIP(Clean In Place)の手順は、一貫した適用の
ために、装置の準備/分解のレベルまで定義しているか?【Par
3.23 洗浄の一貫性とエラー防止のために、分解された装置を描写した略
【Part1 1.12, 1.13, 4.3, 4.4】
3.24 洗浄過程で出る廃液や廃棄物は、交叉汚染や再汚染を許さない方法
3.25 装置の清浄度の目視試験の手順は適切に管理され、明確か?
閉鎖された工程の装置で、洗浄のタイミング毎に目視試験が不可能
は、バリデーション中に適切に証明されていたか?【Part1 4.3, 4.4, Annex15_10.2】
3.26 目視検査の過程で、必要な場合、潜在的な汚染が見つけられる方法
製造業者は、目視検査が実施できない場合の正当な理由を持ってい
Annex15_10.2】
3.27 目視検査が実施される場合、再組立ての前に、装置は乾き、検査さ
【Part1 4.3, 4.4, Annex15_10.2】
3.28 一貫した方法で目視検査を実施するために、職員がスキル、知識、
いるか?【Part1 2.10, 2.11, Annex15_10.2, Annex15_10.5】
3.29 手順で定義された目視試験によって残留物を検知することを助ける
いるか?(例:ライトや鏡の使用)【Annex15_10.2, Annex15_10.5】
3.30 最終の目視試験を実施する職員は、洗浄作業から独立しているか?
3.31 潜在的な交叉汚染源が取り除かれたことを保証するために、ライン
いるか?【Part1 4.18c, 4.19f】
3.32 製造業者は、以下のような洗浄の不具合を記録するためのシステム
・装置の洗浄の画像により定められた洗浄指図の実行を怠っている
・独立した職員による目視試験により、装置が清浄でないとわかっ
・拭き取り/すすぎのサンプルで不具合が発生した場合【Part
〇装置のバリデーションと検証
3.33 洗浄の手順はバリデートされ、定期的に適切な方法で検証され、実
いるか?【Annex15_10.4, Annex15_10.10, Annex15_10.15】
3.34 洗浄バリデーション/検証について
・バリデーション手順は、洗浄バリデーションを行うために適切に
いるか?
・各洗浄作業後に、洗浄の検証が行われる場合、次の、または、現
の一部で、装置が次の使用の前に洗浄されたことが証明されたとい
・毒物学的評価に基づいて、製品の残留物のキャリーオーバーの上
により正当化されているか?
・手動の洗浄が実施される場合、この方法が職員により一貫して適
示されているか?
・洗浄手順が手動の場合、洗浄手順の信頼性と効果は、定期的な検
注意:これは、より高度なハザードの製品については、各洗浄のタ
・自動洗浄作業の一貫性や効果の適格性評価がされ、方法には、サ
サイクルの選択に関するオペレータの検証を含むバリデートされた
・バリデートされた自動化洗浄方法の全ての変数と誤動作(故障
され、不具合は軽減されているか?
・手動の洗浄と検証の全ての変数と不具合の条件が確認され、モニ
か?
・
されているか?
・洗浄に関する全ての逸脱は調査され、洗浄バリデーション/検
か?
・洗浄手順のいかなる変更も適切に評価され、洗浄バリデーション
いるか?【Part1 1.4viii, Annex15_10.1, Annex15_10.3, Annex15_10.4, Annex15_10.6,
Annex15_10.11, Annex15_10.15】
3.35 装置または装置の部品の目視検査(例:閉鎖システムまたは配管工
に行うのが不可能な場合、製造業者は、バリデートされたすすぎの
方法を持っているか?【Part1 1.12, 1.13, Annex15_10.1, Annex15_10.2】
3.36 製造業者は装置の複雑さや残留物をためる可能性に応じて、目視試
【Part1 1.12, 1.13, Annex15_10.1, Annex15_10.2】
3.37 手順に従って拭き取りの技術を一貫して適用することを保証するた
知識、能力(記録されたデータや実際の評価)を持っていることが
2.10, 2.11】
3.38 拭き取りのサンプルの量や場所は、ハザードや洗浄が難しいエリア
か?【Part1 1.12, 1.13】
3.39 製品の残留物が取り除かれたかを確認するための、許容基準に合致
があるか?
・拭き取りやすすぎのサンプルの分析用の回収は適切に制定されて
・ハザードに対しサンプルの値は適切か?
・回収する値は計算結果を考慮していたか? 【Annex15_10.12】
3.40 洗浄には以下の状況に左右される時間が含まれ、バリデーション/
いるか?
・キャンペーンの終了時の洗浄の容易さや、キャンペーン製造の長
・装置の最大の汚れ保持時間 【Annex15_10.8, Annex15_10.9】
3.41 装置の洗浄保持手順と保持時間は洗浄装置の再汚染を防ぐために適
洗浄された装置の保管は、使用前の汚染から装置を守り保管を確実
装置の分解、再組み立て、洗浄に利用される道具は、潜在的な汚染
管理の対象となっているか?【Annex15_10.8】
3.42 装置表面の完全性に関し、装置の長時間の繰り返しの使用や、バリ
影響について考慮しているか?(使用中の穴や擦り切れ)【Ann
〇職員
3.43 職員は適切に訓練され、定期的に交叉汚染や再汚染を防ぐための手
【Part1 2.10, 2.11】
3.44 交叉汚染の機会を防ぐために職員に求められる仕事中の行動は手順
合っているか?
手順は実施され、効果的であることが示されているか? 【Part1 2.10, 2.11, 2.14, 4.1】
3.45 交叉汚染の機会を防ぐために職員に求められる行動が実施さている
内に適切な監督または監視があるか? 【Part1 1.4iii, 2.10, 2.11, 2.14】
3.46 全ての着替え/衣服の条件は製造エリアに出入りする可能性のある
【Part1 3.1, 3.31】
3.47 保護着の洗濯は交叉汚染を防ぐ意味で管理されているか?【Par
3.48 職員の保護具の再利用は、再汚染から守り、汚染源になることを防
【Part1 5.21】
3.49 製造エリア間の人の動きは、リスクマネジメントの原則に従って、
いるか?
・製造担当職員
・業務補助職員(例:QC、メンテナンス、エンジニア、請負業者
5.21】
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まとめ
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いかがでしたでしょうか。
交叉汚染の防止は、これまでも重視されていましたが、昨今特に重
この機会に、査察プロンプトを活用して、自社や外部の委託先の交
いかがでしょうか。
☆次回は、8/1(水)に配信させていただきます。
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