ASTROM通信バックナンバー
月別アーカイブ
2016.09.30
【2016年発行EUのNon-Compliance Report】ASTROM通信<107号>
~安全な医薬品の安定供給をご支援する~
こんにちは
ASTROM通信担当の橋本奈央子です。
長雨が続いていますが、いかがお過ごしですか?
さて、今回は、9/1付メールマガジンで取り上げた、
(Non-Compliance Report)の続きを見ていきたいと思います。
ノンコンプライアンスレポートは、製造所の査察において、EU GMPに不適合と判断される不備が
見つかった場合に発行されるレポートで、
Part1に確認した当局の名前、製造業者の名前、
な製造オペレーション、
査察結果を報告するという点ではウォーニングレターと似ています
比べて、指摘の内容があまり詳しくありません。また、不備を、
メジャー(Major)、その他(Others)に分類して、
明記しているという特徴があります。
今回は、前回の続きの10件について、
EU-GMP査察ではどのようなことが指摘されるのか、
を感じて頂きながら、最後までお付き合いいただければ幸いです。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
Report No.Insp GMP 22917/37149-0007 NCR EudraGMDP#35704
アメリカの製薬会社を英国規制当局が2016/2/26に査察
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
■不備
査察において、2つのクリティカルな不備がみつかった。
(1)同じ製造設備で、
リスクを最小化するための組織的及び技術的な手段の不履行
(2)
これは、変更管理の全くの不履行、
製造装置の適格性評価の受け入れがたい取り組みを含む。
マネジメントの原則の実施がされていなかった。
3つのメジャーな不備もみつかった。
(1)
不履行と、以前のデータの完全性の不具合についての不十分な調査
(2)滅菌とパイロジェン除去工程の不備
(3)
■対策
・GMP証明の撤回
・出荷済バッチの回収の推奨
・供給禁止
・臨床試験の停止
■出典
http://eudragmdp.ema.europa.
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
Report No.IT/NCR/API/2/2016 EudraGMDP#35252
インドの製薬会社をイタリア規制当局が2016/3/11に査察
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
■不備
24の不備がみつかった。
会社の品質マネジメントシステムの弱さや、設備・原材料管理・
QC試験のようないくつかのGMP分野の取り組みが、
ではなかったため、発見された不備は、
5つのメジャーの不備は、次の分野で発見された。
・逸脱管理 ・職員の教育 ・設備 ・最終製品の保管管理
・精製水の製造とモニタリング
■対策
・出荷済バッチの回収(必要であれば実施)
・供給禁止
・CEP(ヨーロッパ薬局方認証)の停止または取り消し
■その他
・この供給者は、いかなる新しい、または、
■出典
http://eudragmdp.ema.europa.
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
Report No.IT/NCR/API/1/2016 EudraGMDP#35251
インドの製薬会社をイタリア規制当局が2016/3/16に査察
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
■不備
28の不備が査察官によりあげられ、
品質マネジメント-
建造物と設備(1件)、原材料管理(1件)、
ラボの管理-分析データの完全性と安全性(1件)、
変更管理(1件)
発見した不備の範囲と重大性は、
GMP適合レベルを維持するための能力が会社にないことを示して
■対策
・出荷済バッチの回収(必要であれば実施)
・供給禁止
・CEP(ヨーロッパ薬局方認証)の停止または取り消し
■その他
・発見された不備は、
■出典
http://eudragmdp.ema.europa.
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
Report No.DICM/INSP/MBP-SLA-PAL EudraGMDP#34594
スペインの製薬会社をスペイン規制当局が2016/3/
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
■不備
2016年3月15日~
滅菌の免疫学的製品(無菌工程)に影響を与える。品質、特に、
できない。
この結果と、患者のリスクを防ぐため、Spanish Agency of Medicines and Medical Devices
(AEMPS)は、必要な是正/予防処置の実施まで、
決定した。
■対策
・製造許可の停止
・
■出典
http://eudragmdp.ema.europa.
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
Report No.Insp GMP 46177/14316169-0001 NCR EudraGMDP#35529
インドの製薬会社を英国規制当局が2016/4/13に査察
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
■不備
この査察で1件のクリティカル、
全てのアンプルが2時間160度の滅菌状態を満たしたことを確認
エビデンスが不十分で、滅菌サンプル計画が劣っていて、
欠けていて、無菌保証が不十分であるためだった。
メジャーの不備は、滅菌の不十分な管理とバリデーション、
局面での不備と、
その他の13件の不備は、
されたが、正式に報告されなかった。
■対策
・製造許可の変更要求
・出荷済バッチの回収(4バッチ予定。
判断で使用)
・供給禁止
■その他
これは、製造所の最初の査察であったため、
■出典
http://eudragmdp.ema.europa.
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
Report No.INSP 2015-026-0869333 EudraGMDP#36670
中国の製薬会社をスペイン規制当局が2016/6/1に査察
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
■不備
製造所は、2015年6月にEDQM(European Directorate for the Quality of Medicines &
HealthCare)によって査察され、
が停止された。
2015年のGMP不適合に関わらず、
会社には、合計30件のGMP不適合がみつかり、
の不備に分類された。前回のEDQMの査察(2015年6月、
で実施されていなかったことがわかった。クリティカルな不備は、
OOS(Out of Specification)のレビュにおいてみつかった。
は、教育、変更管理、品質アセスメント、
■対策
・供給禁止
・CEP(ヨーロッパ薬局方認証)の停止または取り消し
■出典
http://eudragmdp.ema.europa.
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
Report No.INS/GMP/2016/020-021_PE0101228/
中国の製薬会社をスペイン規制当局が2016/6/4に査察
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
■不備
査察の間に、全体で57件の不備がみつかり、
【クリティカル1】
交差汚染のリスクが、完全に特定されて軽減されていなかった。
外用の外部寄生虫撲滅薬)が、他の有効成分(クロロスロン)
装置で作られていた。フィプロニルは、他の人用・
保管されていた。HVAC(冷暖房空調設備)システム、
適切でなかった。
更に、ペネム中間体が倉庫内の冷凍室に保管されていた。
サンプリング室でサンプリングされていた。
【クリティカル2】
3つのフィプロニルAPIがHisun Pharmaceutical製造所が製造されていなかった。
ファイルやその他の文書において、
で行われているように偽って書かれていた。
【クリティカル3】
不正な文書化行為、不十分な原材料管理
特に、倉庫で、管理されていない文書、
管理されていない包装材料がみつかった。
【メジャーの不備】
みつかった17件のメジャーの不備は、医薬品品質システムや、
ション、医薬品の識別、フィルタの使用と保管、
システムバリデーション、コンピュータ化システムの監査証跡、
期限切れ製品の取り扱い、原材料の滅菌、中間品の保管期間、
通気フィルタの完全性のテスト、テストに使用される標準的基準、
不正確な情報の分野で確認された。
■対策
・製造承認の変更依頼
・出荷済バッチの回収(現在は、原薬、中間体、
ケースは当局と相談する)
・供給停止
■その他
・多数の重度の不備の発見により、
次の方法が勧告される。
・EU及び第三国にある医薬品製造者に、
分析試験の実施の義務付け(現在市場にあるバッチを除く)
・ヨーロッパの製造者と輸入者は、Zhejiang Hisunから調達した中間製品、最終製品、または、
Hisunから調達した原薬または中間体を含む全てのバッチの完
(現在市場にあるバッチを除く)
■出典
http://eudragmdp.ema.europa.
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
Report No.DICM/INSP/SM-MASA- PE010-1216 EudraGMDP#36981
スペインの製薬会社をスペイン規制当局が2016/6/
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
■不備
2015年6月15日と16日に実施された査察の目的は、
経口液剤の製造に関しEU GMPに適合していることを確認することにあった。
16日の査察中に、
の供給源をもっていないことがわかった。
メジャーとして分類された。会社は、
その評価後、2016年8月2日、査察当局は、
準拠していないと判断した。概して、
及ぶ範囲の記述がなかった。特に、
職員の仕事と責任の蓄積は品質へのリスクであり、EU GMPの順守に関して要求される活動の
適切な実施を保証しない。その他の目立った問題は、
適切な実施に関するラボの品質管理の欠如にある。さらに、
原材料供給者やサービスプロバイダの管理、
ティ・
不備等は、疑わしい品質の製品の製造につながりかねない、EU GMPからの大きな逸脱を示して
いる。
■対策
・製造承認の停止
・回収不要
■出典
http://eudragmdp.ema.europa.
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
Report No.DE_SH/NCS/API/01/2016 EudraGMDP#36996
インドの製薬会社をドイツ規制当局が2016/6/29に査察
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
■不備
査察において、査察チームが35件の不備をみつけた。
よって、
危険にさらすことにつながる可能性がある。
・ERP(Enterprise Resource Planning)システムのインストールと実行、
システム外へのGMP関連データのホスティング(※)が、
・文書がなく、品質保証の承認がない状態で、
・
・機器のあるラボ内で、会社は、
理由や品質保証の監督なしに、手動操作があった。
・
た。
※ホスティング:
■対策
・回収不要
・供給禁止
・CEP(ヨーロッパ薬局方認証)の停止または取り消し
■その他
・この供給者は、いかなる新しい、または、
関係国の当局は、
■出典
http://eudragmdp.ema.europa.
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
Report No.UK GMP 36736 Insp GMP 36736/1707035-0003 - NCR EudraGMDP#37171
インドの製薬会社を英国規制当局が2016/7/1に査察
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
■不備
査察で製品の無菌保証に関するクリティカルな不備がみつかった。
よる分離、無菌工程を含む多数の分野に及ぶ。
減らされておらず、
シミュレーション調査を怠った。
ず、重大なリスクのある多数のエリアがモニタされていなかった。
滅菌器の負荷パターンを含む滅菌作業は、
示していた。SIP(定置滅菌)
いない手動の介入があり、上の問題の全ては、
■対策
・供給禁止
■出典
http://eudragmdp.ema.europa.
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
まとめ
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
ノンコンプライアンスレポートは、
れていないため詳細は不明なのですが、
いるのに対し、EU GMP査察は、交差汚染対策、変更管理、
といった分野まで広く指摘しているように感じました。
それから、
興味深かったです。自社でサーバの管理をする手間を省くため、
に預ける動きが、昨今、特に海外で進んでいます。これは、
置かなくていいうえに、
非常に便利なのですが、
ホスティングは今後日本でもどんどん普及することが予想されます
製薬会社の状況を十分参考にする必要があると思います。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
☆次回は、10/14(金)に配信させていただきます。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
★弊社サービスのご案内
http://e-mktg.jp/~pros/_dm/cc.
★ブログ毎日更新中!
◆ PROS.社長の滋養強壮ブログ
http://e-mktg.jp/~pros/_dm/cc.
◆ 営業ウーマンの営業報告ブログ
http://e-mktg.jp/~pros/_dm/cc.
※URLクリック数の統計をとらせていただいております。
本メルマガは、名刺交換させていただいた方に、毎月1日、
は前日)に配信いたしております。
今後このような情報が必要ない方は、お手数ですが、
お願いいたします。
hashimoto@e-pros.co.jp
【発行責任者】
株式会社プロス
『ASTROM通信』担当 橋本奈央子
2016.09.15
【国内品質システム実施対応状況 及び 新バーコード】ASTROM通信<106号>
~安全な医薬品の安定供給をご支援する~
こんにちは
ASTROM通信担当の橋本奈央子です。
ようやく残暑もおさまり、
さて、このところ海外の情報を連続して取り上げてきましたので、
上げたいと思います。
1つ目は、厚生労働科学研究「GMP、QMS、
研究」の調査について、2つ目は、
コード表示の実施要項」の一部改正について』
2つ目のバーコード表示の話題は、
厚生労働省医政局経済課長・医薬食品局安全対策課長連名通知『「
実施要項」の一部改正について』において、内用薬(
を除く)及び外用薬(生物由来製品を除く)
が、
さい。
最後までお付き合いいただければ幸いです。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「GMP、QMS、
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
平成28年8月22日付薬事日報に厚生労働科学研究「GMP、
国際整合化に関する研究」
調査は国内の製造業者を対象に、
て、アンケート形式で実施されたそうです。
調査結果はざっと下記の通りです。
1)品質リスクマネジメントの手順書作成について
製造所の74%が品質リスクマネジメントの手順書を作成し、
ですが個別の手順書内で変更管理などのリスクマネジメントについ
2)品質リスクマネジメントの活用状況について
製造所の13%は品質リスクマネジメントを定期的に実施し、
12%の製造所では行っていなかったそうです。
定期的に実施していると回答した製造所の場合、
かったそうです。
3)医薬品品質システムの実施について
製造所の65%が品質マニュアルを作成していた一方で、OTC、
の作成率が著しく低かったそうです。
そして、全体の30%
医薬品品質システムを実施していない1番の理由は「資源不足」、
いう回答が多かったそうです。
→この調査結果から、
していない製造所がかなり存在していることがわかります。
また、中小の製造所が、限られた資源の中で、
施することの難しさを物語っているようにも思います。
■出典
平成28年8月22日付薬事日報
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「医療用医薬品へのバーコード表示の実施要項」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
平成28年8月30日に、『「
経発0830第1号・薬生安発0830第1号・
局安全対策課長、医薬生活衛生局監視指導麻薬対策課長連名通知)
バーコード表示については、平成 27 年9月に策定された「医薬品産業強化総合戦略」において、後発
医薬品の使用促進による流通量の増加を踏まえ、
理や新規収載品目について、有効期限、
の方針が示されていました。
今回の課長通知は、その戦略を踏襲する形で、流通の効率化や、
で、より適正な製品回収等の対応を可能にすることを目的に、
品に関する販売包装単位及び元梱包装単位の表示についても、
りました。
★★前回課長通知(平成24年6月29日発出)からの変更点★★
内用薬(生物由来製品を除く)、注射薬(生物由来製品を除く)
の販売包装単位及び元梱包装単位の任意表示項目が必須表示項目に
★販売包装単位の場合
任意表示項目であった有効期限、製造番号または製造記号が、
★元梱包装単位の場合
任意表示項目であった商品コード、有効期限、
になりました。
過去の課長通知も含めた現時点のバーコード表示要件は下記の通り
ご覧ください。
■表示対象及び表示するデータ■
1.調剤包装単位
●特定生物由来製品
商品コード、有効期限、製造番号または製造記号が、全て【
●生物由来製品(特定生物由来製品を除く)、内用薬(
製品を除く)、外用薬(生物由来製品を除く)
商品コードが【必須表示】、有効期限、
2.販売包装単位
●特定生物由来製品、生物由来製品(特定生物由来製品を除く)、
、注射薬(生物由来製品を除く)、外用薬(生物由来製品を除く)
商品コード、有効期限、製造番号または製造記号が、全て【
3.元梱包装単位
●特定生物由来製品、生物由来製品(特定生物由来製品を除く)、
、注射薬(生物由来製品を除く)、外用薬(生物由来製品を除く)
商品コード、有効期限、製造番号または製造記号、数量が、全て【
※元梱包装単位で表示する数量とは、
※商品コードは、個々の医薬品の包装単位の種類ごとに付される JAN(以下「共通商品コード」とい
う。)の先頭に、調剤包装単位においては「0」、
においては「2」を付けた 14 桁のコードとなります。
■バーコードシンボル体系■
1.調剤包装単位 及び 販売包装単位
商品コードに加え製造番号又は製造記号及び有効期限を表示する場
型合成シンボルCC-Aを用いる。表示面積が小さい場合は、
CC-Aを用いることができる。
商品コードのみ表示する場合は、GS1 データバー限定型を用いる。表示面積が小さい場合は、
GS1データバー二層型を用いることができる。
2.元梱包装単位
コード128 を用いる
■新バーコード表示の実施時期■
1.特定生物由来製品及び生物由来製品の全ての包装単位、
装単位及び販売包装単位並びに内用薬(生物由来製品を除く)及 び外用薬(生物由来製品を除
く)の販売包装単位の商品コード
平成20年9月(ただし、
21年9月)以降 に製造販売業者から出荷されるものに表示する。
2.内用薬(生物由来製品を除く)及び外用薬(
平成27年7月(ただし、
28年7月)以降に製造販売業者から出荷されるものに表示する。
3.内用薬(生物由来製品を除く)、注射薬(
く)の販売包装単位の有効期限、製造番号または製造記号 及び
内用薬(生物由来製品を除く)、注射薬(生物由来製品を除く)
く)の元梱包装単位の有効期限、製造番号または製造記号、数量
平成33年4月(ただし、
ら出荷されるものに表示する。
■出典
http://wwwhourei.mhlw.go.jp/
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
まとめ
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
1つ目のテーマにあった、
どのように思われましたか?
私自身、営業で中小の製薬会社様を訪問させていただく中で、
法的拘束力がないという理由で、
が、12%の製造所が品質リスクマネジメントを未実施であり、
未実施であるという数字を実際に見ると、
規模の小さい製薬会社様が対応することは本当に大変だと思います
ラインにも織り込まれる内容ですので、
2つ目の、
平成24年6月29日の課長通知で、内用薬、注射薬、外用薬(
包装単位及び元梱包装単位で任意だった表示項目が、
は平成35年4月)
相当大変な事態なのではないでしょうか?
5年先ではありますが、設備、システム、
影響範囲の確認をされることをお勧めします。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
☆次回は、9/30(金)に配信させていただきます。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
★弊社サービスのご案内
http://e-mktg.jp/~pros/_dm/cc.
★ブログ毎日更新中!
◆ PROS.社長の滋養強壮ブログ
http://e-mktg.jp/~pros/_dm/cc.
◆ 営業ウーマンの営業報告ブログ
http://e-mktg.jp/~pros/_dm/cc.
※URLクリック数の統計をとらせていただいております。
本メルマガは、名刺交換させていただいた方に、毎月1日、
は前日)に配信いたしております。
今後このような情報が必要ない方は、お手数ですが、
お願いいたします。
hashimoto@e-pros.co.jp
【発行責任者】
株式会社プロス
『ASTROM通信』担当 橋本奈央子
2016.09.01
【2016年発行EUのNon-Compliance Report】ASTROM通信<105号>
~安全な医薬品の安定供給をご支援する~
こんにちは
ASTROM通信担当の橋本奈央子です。
夜になると虫の声が聞こえ、夏も終わりを実感するこの頃ですが、
さて、
アンスレポート(Non-Compliance Report)を取り上げてみたいと思います。
ノンコンプライアンスレポートは、
等、Part2にノンコンプライアントな製造オペレーション、
EUの対策等が書かれた3部構成になっています。
査察結果を報告するという点ではウォーニングレターと似ています
て、指摘の内容があまり詳しくありません。また、不備を、
(Major)、その他(Others)に分類して、
あります。
ノンコンプライアンスレポートは、2016年になってから、
す。今回はそのうちの6件について、
EU-GMP査察ではどのようなことが指摘されるのか、
感じて頂きながら、最後までお付き合いいただければ幸いです。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
Report No.INS16-001c スペインの製薬会社 2016/1/13査察終了
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
■クリティカルな不備
a)効果的な製薬品質保証システムの欠如。
b)製造手順を完了せず、品質保証部門のチェックと承認なしで、
c)適格性評価のされていないクロマトグラフの装置を、
コンピュータ化マネジメントシステムと共に品質管理に使用。
性・最新性・原本性・真正性が保証できない。
d)適切な管理方法の移管や、関連する保健当局の許可なしに、
の分析の一部を譲渡。
e)適切にバリデートされていない、または、
造。
f)OOS(Out of Specification)
組まずに、
g)
かった
h)
■メジャーな不備
a)製造した医薬品の品質の年次レビュを実施しなかった。
b)製造過程での逸脱の適切で詳細な調査がされなかった。
c)製造エリアの空気処理システムが、“停止中”
ていないということで、”適切に適格性評価がされていなかった。
d)医薬品販売承認書類で定められた状態に従わずに 及び/または 定められた工程管理を実施せず
に医薬品が製造された。
e)
f)関連保健当局の許可なしに設備が改修された。
g)滅菌試験、無菌製造工程のシミュレーション、
成長促進試験が実施されていない。
h)
■対策
・製造許可の一時停止
・2014年~2016年に製造された出荷済バッチの回収
・供給禁止
■出典
http://eudragmdp.ema.europa.
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
Report No.Insp GMP 20181/88564-0006 NCR インドの製薬会社 2016/1/22査察終了
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
■不備
製薬品質システムが、
査察で発生したデータの完全性のクリティカルな問題の根本原因に
1.
2.電子データとラボシステムの管理が堅固でなく、
保証できなかった。
3.汚染を管理するためのシステムが不完全で、
4.包装エリア内の重要管理が堅固でない、または、
5.管理の教育に関する堅固な手順がなく、
教育が不完全である。
■対策
・供給禁止
■出典
http://eudragmdp.ema.europa.
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
Report No.16MPP005NCS インドの製薬会社 2016/2/12査察終了
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
■不備
査察において全体で24の不備がみつかった。
[クリティカル]
有効成分を微粉末化しヨーロッパに輸出する、または、
いる製造元(すなわち、製造者の名前、
分のユーザに情報を伝達していない。一部の有効成分は、
さらに、一部の有効成分については、EU-
者の名前でヨーロッパに直接輸出されていた。
[メジャー1]:文書管理の欠陥
いくつかの文書は壁の反対側のがれきの山の中から見つかった。
いる再包装の記録や、
[メジャー2]:プロセスバリデーションの不備
微粉末化したバッチの混合に関するバリデーションデータが入手で
エアジェット・
試験に関する添付資料が入手できなかった。
■対策
・GMP証明の撤回
・QRMの原則による出荷済バッチの回収の検討
・医薬品販売承認の変更要求
・供給禁止
・CEP(Certification of suitability)の一時停止または取り消し
■出典
http://eudragmdp.ema.europa.
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
Report No.UP/I-530-10/16-06/03; 381-13-04/151-16-04 インドの製薬会社 2016/2/19査察終了
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
■不備
査察において合計32のEU-GMPに対する不備がみつかった。
分類され、会社の品質保証システムの弱さに関係している。
され、品質保証関連で2件、建物と設備、文書、原材料の管理/
で各1件ある。
[クリティカル]
セフィキシムの製造に使用される製造所で実施されている品質保証
製品の着実な引き渡しを許可するシステムの設計・計画・実施・
これらの所見は結果的に関連部署内で確認される。
を負っている。
[メジャー]
管理の不足により、EUの顧客に供給されるセフィキシムの、
のバッチの取り違えが排除できない。
[メジャー]
バッチの製造やバッチの分析レポートのレビュを実施せず、
[メジャー]
中間建屋の地下の遠心分離エリア、流動床乾燥機の場所で、
を排除できない。
[メジャー]
バッチの製造記録、装置の洗浄記録、ロットの製造記録(BPR,
した文書を印刷することで発行されていた。
は無視されていた)
[メジャー]
原材料の受け取り・保管・分配等関するいくつかの所見は、
結論に達した。
[メジャー]
IPCラボにおいて深刻なEU-GMP違反が行われ、
[メジャー]
62の機器のうち、
いた。会社は、問題のある装置のみを対象とし、
■対策
・GMP証明の撤回
・医薬品販売承認の変更要求
・供給禁止
・CEP(Certification of suitability)の一時停止または取り消し
■出典
http://eudragmdp.ema.europa.
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
Report No.6.2.1-2015-103399 アメリカの製薬会社 2016/2/24査察終了
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
■不備
・GMP順守について容認できないレベルの不備があり、
・不備に対する是正処置の不履行、
前回の査察(2016年2月)中、2件のクリティカルな不備、
不備がみつかった。2件のクリティカルな不備と、
る。メジャーな不備は、バリデーション、衛生のルーティン作業、
装置の識別、文書のルーティン作業の分野で見つかった。
いくつかは、以前の2回の査察(2015年8月~9月、
■対策
・GMP証明の撤回
・出荷済バッチの回収
■出典
http://eudragmdp.ema.europa.
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
Report No.INSP GMP 22917/8721389-0002 NCR アメリカの製薬会社 2016/2/26査察終了
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
■不備
査察で、2件のクリティカルな不備がみつかった。
(1)同じ製造設備内で、
するための、組織的・技術的対策の不履行
(2)品質部門の、
これは、変更管理の目に余る怠慢、
装置の適格性評価に対する容認できないアプローチを含む。
の原則の導入を欠いていた。
3件のメジャーな不備がみつかった。
(1)組織的なデータ管理の不履行
特に、
性の不備に関する調査
(2)滅菌工程とdepyrogenation工程の不備
(3)
■対策
・出荷済バッチの回収
・供給禁止
・臨床試験の一時停止
■出典
http://eudragmdp.ema.europa.
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
まとめ
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
ノンコンプライアンスレポートは、いかがでしたでしょうか?
ウォーニングレターに比べると、
だったのか非常に気になった箇所がいくつかありました。
内容は漠然としていますが、
是非、ノンコンプライアンスレポートを、
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
☆次回は、9/15(木)に配信させていただきます。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
★弊社サービスのご案内
http://e-mktg.jp/~pros/_dm/cc.
★ブログ毎日更新中!
◆ PROS.社長の滋養強壮ブログ
http://e-mktg.jp/~pros/_dm/cc.
◆ 営業ウーマンの営業報告ブログ
http://e-mktg.jp/~pros/_dm/cc.
※URLクリック数の統計をとらせていただいております。
本メルマガは、名刺交換させていただいた方に、毎月1日、
は前日)に配信いたしております。
今後このような情報が必要ない方は、お手数ですが、
お願いいたします。
hashimoto@e-pros.co.jp
【発行責任者】
株式会社プロス
『ASTROM通信』担当 橋本奈央子