ASTROM通信バックナンバー
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2015.06.15
【EMA:医薬品の輸入に関するコンセプトペーパー】ASTROM通信<76号>
~安全な医薬品の安定供給をご支援する~
こんにちは
ASTROM通信担当の橋本奈央子です。
アジサイがきれいな季節になってきましたが、
さて、2015年5月13日、EMA(European Medicines Agency:欧州医薬品庁)が医薬品の輸入に
関する新ガイドラインのコンセプトペーパーを発出しました。
コンセプトペーパー発出の背景には、サプライ・
の増加により、
コンセプトペーパーへのコメントは2015年5月29日から20
結果は、最終的には、EU GMPガイドラインの新しい付属書:
EU GMPガイドラインANNEX21の起草にはPIC/S GMP事務局メンバも参加する可能性があるため、
PIC/S加盟国である日本にも、将来、
そこで、今回は、このコンセプトペーパー発出の経緯や、
いきたいと思います。
コンセプトペーパー原文
http://www.ema.europa.eu/docs/
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コンセプトペーパー発出の経緯
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近年、EU外での、EU市場向け医薬品の製造が増えています。
よく見受けられますが、医薬品の製造においても明らかです。
サプライ・チェーンはより複雑化し、その結果、
与える、偽造薬に対する新しい法律の制定も承認されました。
この状況に対処するため、EUの規制制度は、
製造許可取得者(以下、MIA)
輸入業者は、MIAとして、医薬品の品質システムの制定、
リコールを管理するための適切な準備、サプライ・
制定といったGMP要件に従う義務を負っています。
しかし、規制要件を明確化することによって、
があるため、2014年のGMP/GDP IWG(Inspectors Working Group:査察官ワーキンググループ)の
作業計画の中に、
られ、今回のコンセプトペーパーの発出ということになりました。
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コンセプトペーパーにおける問題提起(一部抜粋)
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サプライ・チェーンの複雑化や、EudraGMDP(
データベース)
規制当局や製薬産業界のための新しいガイダンスを必要としていま
たとえば、第三国で製造された医薬品の最終製品の輸入には、
を行うサイトと、
MRA(Mutual Recognition Agreement:相互承認協定)が整っていない場合、
、EU内で各バッチのテストをし、
法的要件になっています。
テストの場所に関する要件(Member State内)と、第三国内で製造された製品に関する最低限
のテストに関する要件は、EC指令の中に示されています。
輸入テストに関連し、サンプリングや、“物理的な輸入サイト”
出荷判定サイト”のように、
対象となった問題があります。
ANNEX16(Qualified Personによる証明と出荷判定)は、
サイトではない場合、QPが関与するよう改訂されました。
また、2013年の改訂以来、“
でなく、医薬品の輸入業者にも適用可能となりました。
しかし“輸入”
グローバルな商業活動を背景に、
これらを考慮すると、
することは有益です。また、
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提案(一部抜粋)
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GMP/GQP IWGは、
このドラフトは、新ANNEX21となるでしょう。
付属書、規制文書の最近の変更を考慮しつつ、
輸入活動に焦点を当てることにあります。
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今後の予定(一部抜粋)
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2015年8月:コンセプトペーパーに対するコメント締切
2015年9月:
2016年1月:
2016年4月:
2016年11月:
2017年3月:ECによる採用の予定 (注:コンセプトペーパー上は2016年3月となっています)
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準備(一部抜粋)
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スペインのラポーターチームは、スウェーデン、アイルランド、
ポルトガルの所轄官庁の専門家と共に、
このコンセプトペーパーは、PIC/
文書のリストに含めるかどうかをはっきりさせるために、PIC/
よっては、EU外のPIC/S参加当局の専門家も、
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影響アセスメント(一部抜粋)
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製薬業界及びGMP査察官にとって、
品質システム、従業員、
でしょう。
このガイドラインは、
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まとめ
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今回は、コンセプトペーパーの発出の話でしたので、
ではありませんでしたが、
わかり、勉強になりました。
EUならば、当然、
“輸入”の定義から曖昧で、
それだけ、
ANNEX21の内容次第で、EUに輸出している企業様は、
が変わる可能性があります。また、日本への輸入という観点でも、
られる要件が変わる可能性があります。
EUのANNEX21制定の動きに、
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洗剤の研究開発・製造技術国際展『インターフェックスジャパン』
東1ホールのITソリューションゾーン【25-38】にて、
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システムをお探しでない方でも、是非、
感想などお聞かせいただければ幸いです。
よろしくお願いいたします。
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最後までお読み頂き、ありがとうございました。
☆次回は、7/1(水)に配信させていただきます。
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『ASTROM通信』担当 橋本奈央子
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2015.06.01
【FDA発出、バイオシミラー(バイオ後続品)ガイドライン】ASTROM通信<75号>
~安全な医薬品の安定供給をご支援する~
こんにちは
ASTROM通信担当の橋本奈央子です。
あっという間に夏めいてきましたが、いかがお過ごしですか?
さて、今年の3月6日、FDAが、
して、アムジェン社のNerpogen(フィルグラスチム)
承認しました。
ヨーロッパ及び日本では既に複数のバイオ後続品が承認されている
初めてというのは少々意外な気がしますが、この承認の後すぐに、
バイオ後続品に関する4つのガイダンスを発出しました。今後、
推し進めていくことが予想されます。
そこで、今回は、FDAが発出した4つのガイドライン(
取り上げたいと思います。
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バイオ後続品とは
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4つのガイドラインについて取り上げる前に、
ます。
■バイオ後続品とは
国内で既に新有効成分含有医薬品として承認されたバイオテクノロ
「先行バイオ医薬品」という。)と同等/ 同質の品質、安全性、有効性を有する医薬品として、
異なる製造販売業者により開発される医薬品である。
一般にバイオ後続品は品質、安全性及び有効性について、
れた同等性/ 同質性を示すデータ等に基づき開発できる。
「同等性/ 同質性」とは、先行バイオ医薬品に対して、
同一であるということを意味するのではなく、
に何らかの差異があったとしても、
科学的に判断できることを意味する。
(平成21年3月4日付薬食審査発第0304007号「
の指針」別添)
ジェネリック医薬品は、
効能・効果、用法・
先行バイオ医薬品と品質特性において類似性が高い(
という点で、ジェネリック医薬品とは異なります。
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FDA発出のバイオ後続品に関する4つのガイドラインの概要
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4つのガイドラインについて、5月14日付FDA Voiceに概要が説明してありますので、
それを引用することにします。
■1.
<概要説明>
このガイドラインは、
確かに生物学的に類似していることを実証するのに役に立つ。
<補足>
ガイドラインは下記の章からなり、
ことが書かれています。
I.序文
II.適用範囲
III.背景
IV.タンパク質医薬品の複雑さ
A.タンパク質医薬品の性質 及び 関連する科学的考察
B.製造工程の考察
V.アメリカで承認された先行バイオ医薬品と非承認の比較医薬品
VI.開発アプローチ 及び 生物学的類似性を実証するためのエビデンスの評価
A.生物学的類似性を実証するための段階的アプローチの活用
B.生物学的類似性の証明を評価するためのTotality-
アプローチの活用
VII.生物学的類似性の実証
A.構造解析
B.機能分析
C.動物データ
D.臨床研究 - 全体的考察
VIII.市場流通後の安全性モニタリングによる考察
IX.FDAとの協議
用語
<出典>
http://www.fda.gov/downloads/
■2.
考察■
<概要説明>
このガイドラインは、製品が先行バイオ医薬品に“
焦点をあてている。
<補足>
ガイドラインは下記の章からなり、
書かれています。
I.序文
II.背景
III.適用範囲
IV.一般原則
V.製品の高度の生物学的類似性を評価する際の考察ファクタ
A.発現系
B.製造工程
C.理化学的知見の評価
D.機能活性
E.受容体結合と免疫化学的特性
F.不純物
G.参照製品と参照基準
H.最終製品
I.安定性
VI.結論
VII.関連ガイドライン
用語
<出典>
http://www.fda.gov/downloads/
■3.バイオ後続品:生物製剤価格競争・イノベーション法(
<概要説明>
このガイドラインは、
また、
<出典>
http://www.fda.gov/downloads/
■4.バイオ後続品:生物製剤価格競争・イノベーション法(
<概要説明>
パブリックコメントを受付中であるため、
<出典>
http://www.fda.gov/downloads/
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まとめ
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冒頭にも書きましたが、
意外に遅い気がしますが、FDAはこれを“偉大なスタート”
増やしていこうとしているようです。
ちなみにヨーロッパでは、
適用され、
最新のガイドラインは下記のURLから参照できます。
http://www.ema.europa.eu/docs/
日本でも既にいくつかバイオ後続品が承認されていますが、
ライン等の整備が進んでいないようです。
バイオ後続品はジェネリック医薬品と比べると、
承認のための臨床試験が大変ということがあるそうですが、
開発費を格段に抑えることができると言われています。
今後、日本でどれくらいバイオ後続品が普及していくのか、
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今年も、弊社では、7月1日(水)~7月3日(金)
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東1ホールのITソリューションゾーン【25-38】にて、
スマートホンを使った電子SOPシステム向け等をご紹介しており
システムをお探しでない方でも、是非、
などお聞かせいただければ幸いです。
よろしくお願いいたします。
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最後までお読み頂き、ありがとうございました。
☆次回は、6/15(月)に配信させていただきます。
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