ASTROM通信バックナンバー

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2022.03.01

【最近のウォーニングレター】ASTROM通信<237号>

こんにちは。

ASTROM通信担当の橋本奈央子です。

 

少しずつ春の訪れが感じられるようになってきましたが、いかがお過ごしでいらっしゃい

ますか。

 

今回は、FDAがアメリカ国内の製薬会社向けに出したウォーニングレター2件を取り上げ、

FDAがどのような点を指摘したかを確認していきたいと思います。

是非、お読みいただければ幸いです。

 

 

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最近のウォーニングレターの概要  

注:文中のXXはウォーニングレターでマスキングされている文言及び具体的な社名・品名等です。

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WL#614124

2021223日~31日にネバダ州の契約試験研究所を査察してみつかつた医薬品製造の

重大なCGMP違反について発した2021118日付ウォーニングレターには、下記の指摘事項

があげられています。

 

●異物混入違反

手の除菌用ローションのエタノール含有量に関する指摘は省略

 

CGMP違反

査察中、我々査察官は、これに限定されないが以下の明白な違反を確認した。

●指摘1

貴社の品質管理部門は、製造された医薬品がCGMPに従い、同一性、濃度、品質、純度に

関して制定された規格を満たすことを保証する責任を果たすことを怠った。

〇適切な品質部門制定の不履行

貴社には、品質部門の責任を記述した文書化された手順がなかった。そのうえ、貴社には、

品質の監督や、最終製品のロットの合格・不合格を判定するための製造及び試験の記録の

レビュに責任を持つ職員も不足していた。例えば、貴社の製造所で採取されたラベルが

未貼付/貼付済の手の除菌用ローションも、販売のためにリリースされた手の除菌用ロー

ションも、メタノール、ラベルに記載されているより薄いエタノール、高いレベルの

アセトアルデヒド/アセタール不純物で汚染されているのがみつかった。適切な品質部門

の不導入が、混ぜ物をした原材料の州際通商への導入を許した。

 

〇製造手順を承認する品質部門の不備

貴社は、貴社の製造所で行われた製造作業をサポートする手順、バッチレコード、または

その他の記録を提出することが出来なかった。そのうえ貴社は、固有のロット番号を付与

し追跡したり、ラベルを管理したりするためのシステムがなかった。例えば、手の除菌用

ローションのための未使用のラベルが、操業中でないラベル貼付機上でみつかった。

さらに、販売された医薬品にロット番号と使用期限の表示されたラベルが貼付されていな

かった。品質部門には、医薬品の同一性、濃度、品質、純度に影響を与える製造手順の

承認や、間違いが発生していなかったことを保証するための製造記録のレビュに責任が

ある。

 

〇リリースされた原材料の品質部門による適切な管理の不履行

貴社は、消費者向けサイズの最終の容器に充填され、アメリカ市場に出荷するためにラベル

が貼付された手の除菌用ローションのバルクを受領した。貴社はアメリカ市場に入れた製品

の販売ロットまたは数量に関するいかなる記録も提供できなかった。

自主回収を議論するための202156日の貴社との電話会議と、その後のFDAとのやりとり

において、貴社はアメリカ市場にある手の除菌用ローションXXの量をすぐに確認できなか

った。最終的に、貴社は回収の規模を拡大する必要があると判断した。

査察中及びその後の電話会議で、貴社は作業を中止していたと述べた。しかし貴社の医薬品

は現在市場に販売されているものに加え、まだ工場に保管されている。貴社はまだ

(販売されたかどうかに関わらず)貴社の医薬品の適切な処分に関する責任を負っている。

 

〇入荷した成分の品質部門による適切な管理の不履行

貴社は、入荷したバルク原材料の同一性試験を含む品質や、入荷した成分の容器の現物検査

に関する十分な文書を提供できなかった。さらに貴社は、貴社が供給者の品質や、供給者

から受領した分析結果の信頼性を評価したことを示すことができなかった。品質部門には、

成分のテストをし、合否の判断をし、医薬品の同一性、濃度、品質、純度に影響を与えうる

供給者の適格性評価等の全ての手順を承認するためのリソースを保証する責任がある。

要約すると、CGMPの規定は、入荷した原材料、工程内原料、製品の合格/不合格を判断する

こと、製造作業中に管理が実施され十分に達成されていることを保証すること、製造記録

をレビュし、説明のつかない不一致が調査することを含む責任を品質部門に与えている。

貴社はこれらの責任を行うことのできる品質部門を持っていることを示していない。

CGMP21 CFR part210,211の要件を満たすために品質システムとリスクマネジメント

アプローチを実装する助けとして

FDAのガイダンス文書Quality Systems Approach to Pharmaceutical CGMP Regulations

を見よ。

この文書への回答の中で、以下の情報を提供せよ:

・成分、容器、蓋の全ての供給者が適格で、原材料には適切な使用期限またはリテストの

 日付が付与されているかどうかを判断するための、貴社の原材料システムの包括的で

 独立したレビュ

 レビュは、入荷した原材料の管理が、不適切な成分、容器、蓋の使用を防ぐために適切

 かどうかの判断も含めるべきである。

・効果的に機能するための権限とリソースが貴社の品質部門に与えられていることを保証

 するための包括的なアセスメントと改善計画

 アセスメントには、これに限定されないが、以下のことも含めるべきである:

 〇貴社で使用されている手順が安定していて適切かどうかの判断

 〇適切な手順の順守を評価するための、品質部門による作業全体の監視の規定

 〇品質部門が出荷判定をする前の各ロットとそれに関連する情報の完全で最終的な

  レビュ

 〇全ての製品の同一性、濃度、品質、純度を保証するための品質部門の調査の監督・

  承認及び品質部門のその他の職務からの解放

・文書化手順が不十分かどうかを判断するための、貴社の製造及び試験作業を通して使用

 されている文書化システムの完全なアセスメント

 貴社が作業を通して、帰属可能で、判読可能で、完全で、原本性があり、正確で、同時性

 のある記録を保持していることを保証するために、貴社の文書化手順を包括的に改善する

 詳細な是正処置・予防処置の計画を含めよ。

 

●未承認の新薬と不正商標表示違反

省略

 

●医薬品製造の中止

我々は、貴社がこの製造所で医薬品の製造を中止すると約束したと認識している。この

文書への回答の中で、貴社がこの製造所または他の製造所で、今後、医薬品の製造を再開

するつもりかどうか明確にせよ。

もし、貴社が医薬品の製造を再開するつもりなら、適切な是正処置が実施されていること

を保証し、作業を再開する前に会議を予定するために連絡せよ。

我々が貴社で発見した違反の性質に基づき、もし貴社がアメリカ市場向け医薬品の製造を

再開するつもりなら、CGMPの要件を満たすために貴社を手伝うために、21 CFR 211.34

記載されているコンサルタントを雇うことを強く勧める。貴社のコンサルタントの使用は、

CGMPを順守するための貴社の義務を軽減するものではない。貴社の経営陣には、継続的な

CGMP順守を保証するために、全ての不備とシステムの欠陥を解決する責任が残る。

 

●結論

この文書で挙げた違反は、貴社の製造所に存在する違反の包括的なリストでもない。貴社

には、違反を調査し、原因を判断し、再発やその他の違反の発生を防止する責任がある。

全ての違反を速やかに是正せよ。この問題への即座の適切な対処の不履行は、制限のない

差し押さえ、強制命令を含む、さらなる通知のない制限または法的なアクションにつな

がるかもしれない。未解決の違反は、他の連邦機関の契約授与も妨げるかもしれない。

違反への対処の不履行は、FDAの輸出証明の発行、貴社の医薬品製造業者としての新しい

申請やリストの補完の承認の差し控えにもつながるかもしれない。我々は、貴社が全ての

違反に対する是正処置を完了したことを確認するために再査察を行うかもしれない。

 

出典:https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/global-sanitizers-llc-614124-11082021

 

 

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CMS#614450

202131日~326日のオハイオ州の製造所の査察でみつかった医薬品製造の重大な

CGMP違反について発した20211215日付ウォーニングレターには、下記の指摘事項が

あげられています。

 

CGMP違反

●指摘1

貴社は、貴社が製造した医薬品が持つとされる、または、持つと表示されている同一性、

濃度、品質、純度を持っていることを保証するために文書化された適切な手順を制定し、

工程管理を設計することを怠った。また、貴社の品質管理部門は、変更を含むそれらの

手順をレビュし承認しなかった。

<指摘1詳細>

貴社の、医薬品製造作業のための水を提供するために使用されているシステムは、その

意図した使用目的について、適切にバリデートされていなかった。貴社は製薬用水システム

の据付時適格性評価は完了したが、システムの性能適格性評価の実施を怠った。それにも

かかわらず、貴社はこのシステムからの水を、貴社の水性の医薬品の製造に使用した。

さらに、貴社のシステムにより製造された水の品質を評価するための長期のモニタリング

データが不足していた。貴社は、20207月まで水の品質をテストするための所定の

プログラムを開始せず、貴社の水性の医薬品の製造で使用されている水の適格性の保証は、

最終製品のテストで提供されると思い込んでいた。この手順は、貴社の製薬用水システム

により製造された水の品質を直接モニタすることを怠っているので不適切である。貴社の

製薬用水システムが管理状態にあるかどうかをモニタするために製品試験を信頼すること

は受け入れられない。

モニタリングプログラムの開始後、貴社の製造用水システム内で、微生物のアクション

リミットからの重大な逸脱が確認された。

2016年に実施されたFDAの前の査察中、我々は、貴社のもともとの製薬用水システムが

その意図した使用目的に関し、適切にバリデートされていないことを発見した。これは

査察の終わりに貴社の経営陣と一緒に話し合われた。

貴社の製薬用水システムの継続的な管理状態を保証することは、医薬品の製造を支える

ために不可欠である。医薬品の製造のために使用する水は、その使用目的に適合し、

いかなる性能の低下も迅速に検知するために定期的に試験されなければならない。

貴社は回答の中で、貴社は貴社の製薬用水システムに大幅な変更を行い、XXによる

システムのXXを完了する予定であると述べた。しかし貴社の回答は、2016年に実施された

前回のFDAの査察中に安定したバリデートされたシステムが検討されたのに、貴社の

製薬用水システムが適切に設計されバリデートされていなかった理由の説明をすることを

怠った。さらに貴社の回答は今後のより慎重でタイムリーな作業の監視を保証するために

行う予防処置を含めなかった。

この文書への回答の中で、以下の情報を提供せよ:

・全ての医薬品の製造ライフサイクルを通じた、よりよい継続的な管理監督を保証する

 改善計画

 工程のばらつきの原因を特定し、製造作業が適切なパラメータと品質基準を満たすこと

 を保証する、よりデータ駆動型で科学的に理にかなったプログラムを提供せよ。

 プログラムは、これに限定されないが、装置の使用目的への適合性の評価、投入原料の

 品質の保証、各製造工程の手順とその管理の能力と

 信頼性の判断、工程の性能と製品品質の慎重で継続的なモニタリングを含む。

・貴社の製薬用水システムの設計、管理、維持の包括的で独立したアセスメント

・適切な製薬用水システムを据え付け、運転するための徹底的な改善計画

 改善されたシステムの設計がアメリカ薬局方モノグラフの精製水の規格と適切な微生物

 限度を順守した水を一貫して精製することを保証するための安定して継続的な管理、

 維持とモニタリングプログラムを含めよ。

・後者に関し、貴社の水の総菌数の上限が貴社で製造される製品への意図した使用を考慮

 して適切であることを保証せよ。

・同様の違反の再発を防ぐための、システマティックで包括的な是正処置・予防処置(CAPA)

 の取り組みについて説明せよ。

 

●指摘2

貴社は、そのロットが既に出荷されたかどうかに関わらず、規格を満たすために、ロット

やその成分の全ての説明のつかない不一致や不具合を徹底的に調査することを怠った。

<指摘2詳細>

貴社の不合格の結果の調査は不十分だった。貴社の調査は、不合格の結果の根本原因を

特定せず、不合格の結果の出荷済ロットへの影響の評価に欠け、適切なCAPAを含んでいな

かった。

例えば:

2020915日、貴社は、貴社で製造された手の除菌用ローションの複数のロットに

 おける微生物の計数の不合格に対して調査(CAR09152020QCU)を開始した。これらの

 不具合の調査は、以下の点で不適切だった:

 〇これらのロットのいくつかは微生物の特定のために貴社の契約試験機関に送られ、

  セパシア菌の存在が明らかになった。貴社は、製品がセパシア菌に汚染されていて、

  酵母菌とかびが許容できないレベルであることを知りながら、関連する調査では、

  好ましくない微生物への個別の対応をせず、不具合の根本原因の適切な判断をしな

  かった。

 〇貴社の医薬品への好ましくない微生物の汚染の再発を防ぐための不十分なアクション

  が確認された。

  ・2020921日以降、製薬用水システムのモニタリング中、医薬品の製造で使用

   される分注用の口で微生物限度を超える不具合の再発が発見されたが、貴社は

   これらの不具合の結果を規定通りに調査していなかった。

  ・是正処置を規定する貴社の手順(SOP.002.011.001是正処置手順)は、根本原因の

   判断や効果の確認の規定に欠けていた。また、予防処置に関する適切な手順が

   欠けていた。

貴社は回答の中で、貴社の製薬用水システムの試験の上限に関する説明をし、関連する

手順と記入用紙を改訂していると述べた。しかし貴社の回答は、製薬用水システムの

不合格の結果に対してなぜ調査を開始しなかったに触れていなかった。また、予防手段

を割り出すために過去の調査のミスをより理解するための回顧的な分析と、システマ

ティックな改善を提案していない。さらに、貴社の回答は、調査が根本原因を特定し、

全ての範囲と影響を評価し、不具合・悪化傾向・その他の逸脱や不一致に対して適切

CAPAを実施することを確実にするための、貴社の品質システムの実質的な改善に

欠けている。

この文書への回答の中で、以下の情報を提供せよ。

・逸脱、不一致、苦情、規格外(OOS)の結果、不具合を調査するための貴社の総合的な

 システムの包括的で独立したアセスメント

 このシステムを改善するための詳細なアクションプランを提出せよ。貴社のアクション

 プランは、これに限定されないが、調査能力、範囲の決定、根本原因の評価、CAPA

 効果、品質保証部門の監督、文書化手順の大幅な改善も含むべきである。調査の全て

 の段階が適切に実施されていることを貴社がいかに保証するかについても述べよ。

・貴社のCAPAプログラムの独立したアセスメントと改善計画

 適切な調査能力を持った職員が根本原因の分析を効果的に実施していて、CAPAの効果

 を保証し、調査の傾向を定期的にレビュし、必要に応じてCAPAプログラムの改善を実施

 し、品質保証の判断の権限を保証し、それが経営陣により完全にサポートされているか

 を評価したレポートを提出せよ。

OOSの結果の調査システムに関する包括的なレビュと改善計画

 CAPAはこれに限定されないが以下のことへの取り組みを含むべきである:

 〇試験の調査の品質保証部門による監督

 〇品質管理の悪化傾向の特定

 〇試験のばらつきの原因の解決

 〇最終的に試験の原因が特定できないか場合はいつでも製造の原因の可能性の徹底的な

  調査の開始

 〇各調査の適切な範囲の決定とそのCAPA

 〇これらやそれ以外の改善を含むOOSの調査の改訂された手順

 

●指摘3

貴社の品質管理部門は、製造された医薬品がCGMPに従い、同一性、濃度、品質、純度に

関して制定された規格を満たすことを保証する責任を果たすことを怠った。

<指摘3詳細>

査察中、我々査察官は、貴社の品質部門が医薬品の製造に関する適切な監視を行わず、

医薬品の濃度、品質、純度を保証するための文書化された手順を制定し順守することを

怠ったことを確認した。例えば:

・貴社には、変更管理を監督するための適切な手順と組織的なシステムが欠けていた。

 貴社は、貴社の医薬品製造所、システム、装置、工程に影響を与えるかもしれない、

 提案された変更を評価するための効果的な仕組みや文書化された手順を持っていなかっ

 た。

・貴社は、2010322日に制定された、医薬品のXXのレビュを規定した手順を持って

 いる。しかし、この手順の開始以来、貴社は製造した全ての医薬品のXXのレビュを

 実施したことがない。

・査察中、貴社の従業員のXXに関する教育記録がレビュされ、これらの記録は、全ての

 XXの従業員は完全な教育を受けていないことを示していた。

・貴社は、2020921日に、契約試験機関を使って工程内の水と製品について生菌数の

 試験を開始した。貴社はXXを用いたTAMCTYMCの試験に関し、適合性とバリデーション

 を指示した。

・貴社は、クロロキシレノールを含む医薬品に関し、抗菌有効性試験(AET)を実施しなかっ

 た。

研究で、セパシア菌群(Bcc)バクテリアが、塩化ベンザルコニウム医薬品を含んだ、

環境ストレス要因に対処するための戦略をとっていることを明らかにした。これらの条件

のもとで、細胞は生存可能で、最初に培養されることができなくても、その完全性と

病原性を維持できる。Bccは最初の試験中に正常な状態に戻らなかったという事実にも

拘らず、条件に順応し保存されている医薬品の中で急増するかもしれない。初期の

リリース試験の結果は重要な品質管理の情報を提供していたが、それらの試験結果は、

所定のロットの微生物の品質の完全な理解や安定性の予測をもたらさなかった可能性が

ある。一例として、手の除菌用ローションのロット538756に関するリリース試験で合格の

結果を得たが、20231月の使用期限の後期の、貴社の契約試験機関とFDAの両方の試験で

Bccと総菌数で不合格を示した。

貴社の回答は、ある程度、貴社が違反に関連する手順を作成または改訂し、貴社のメンテ

ナンスプログラムを向上させ、教育プログラムを向上させ、特定された試験の不備に対処

していることを示している。しかし、貴社はこの不具合をもたらした品質管理部門内の

根本的な不備に対応することを怠っているので貴社の回答は不適切である。さらに、貴社

の不完全な品質部門がこの査察で確認されなかった製造作業に影響を与えたかどうかの

評価がされていない。貴社は、品質部門の不備の範囲をレビュせず、貴社の製造作業の

安定した監督と管理を保証するために貴社がシステム上の手順を踏んだというエビデンス

の提供を怠った。

この文書内の重大な指摘事項は、貴社の品質部門がその権限と責任を果たしていなことを

示している。貴社はその責任を果たし医薬品の品質を一貫して保証するために、品質部門

に適切な権限と十分なリソースを提供しなければならない。

この文書への回答の中で、以下の情報を提供せよ:

・貴社の品質部門が効果的に機能するために、品質部門に権限とリソースを与えられている

 ことを保証するための包括的なアセスメントと改善プラン

 これらのアセスメントは、これに限定されないが以下のことを含むべきである:

 〇貴社でとられた手順が安定していて適切かどうかの判断

 〇適切な手順の順守を評価するための、品質管理部門の貴社の作業全体の監督の規定

 〇品質部門のロットの出荷判定前に各ロットとそれに関連する情報の完全で最終的な

  レビュ

 〇調査の監督と承認及び全ての製品の同一性、濃度、品質、純度を保証するための品質

  部門のその他の職務からの解放

  ●貴社の医薬品製造作業におけるワーストケースとして特定された条件を取り入れる

   ことと、許容可能な製造のための衛生システムを保証することに特に重点を置いた

   適切な洗浄バリデーションプログラムの実施

   それには、これに限定されないが、以下の全てのワーストケースの特定と評価を

   含むべきである:

  〇より高い毒性を持つ医薬品、より高い有効性を持つ医薬品、洗浄溶液の中でより

   低い溶解度の医薬品

  〇洗浄を難しくする特性を持った医薬品

  〇洗浄を最も難しくする拭き取り場所

  〇装置と洗浄手順に関連した微生物のリスクと、洗浄前の最大保持時間

  〇新しい製品や装置が適切に管理されていることを保証する変更管理の規定

それから、洗浄バリデーションと検証に関する手順、貴社の製造工程で使用される全ての

製造装置の今までに実施された全ての検証のステータスレポートを提出せよ。それぞれの

装置について、多目的か専用かを述べよ。

・貴社の変更管理システムの包括的で独立したアセスメント

 このアセスメントは、これに限定されないが、変更が正当化され、レビュされ、品質

 部門に承認されていることを保証する貴社の手順を含めよ。

 貴社の変更管理プログラムは変更の効果を判断するための規定も含めるべきである。

・開発から保存されている製品のロットの使用有効期間の終わりの間で、アメリカ薬局方

 <51>を利用した貴社の医薬品がAETを実施する約束(ICH Q1Aを見よ)

 試験は、製品の処方に含まれていない成分は追加せず、保存濃度(ラベルに表示された

 最低保存濃度またはそれ以下)の範囲で実施されるべきである。さらに、貴社の医薬品

 の製剤の中で生き残るためにゆっくり増殖し、製品の有効期間の後半で急増する微生物

 の能力を評価せよ。

 

●微生物の汚染

貴社の査察の途中で、FDAの査察官は手の除菌用ローション(ロット538756、使用期限2023

1)1ガロン内の3つの補助サンプルからなるFDAサンプル1148361を含む製品サンプルを

収集した。FDAの試験の分析で、このロット内にセパシア菌群を確認した。さらに、3つの

補助サンプル全ての微生物が好気性微生物総数(TAMC)と酵母のカビの総数(TYMC)試験

からハイレベルの微生物がみつかった。これらの結果は、最終製品のXXのコロニー形成

単位の規格を著しく超えていた。貴社は我々査察官と同様の結果を得た契約試験機関と

協力してサンプルを収集した。これらのサンプルの結果は、FDCA501(a)(2)(A)章の

もとで、貴社の製造所で製造された製品は、汚染の原因になる不衛生な状態で製造された

ことを示している。

我々は、貴社が2021329日に製品の8バッチの回収を開始したことを知っている。

しかし、FDAは、貴社が提案した回収の範囲に同意しなかった。2021512日、FDAは、

貴社と電話会議を開催し、使用期限内にある全ての水性の医薬品の回収を勧めた。貴社は

2021524日に回収の範囲を広げた。

さらに貴社は、いくつかの製品がセパシア菌群に汚染されていることが貴社の契約試験

施設で発見された後の202071日に、製品の10ロットを回収していた。202083日、

FDAは貴社の手の除菌用ローションの微生物汚染を公表した。

非無菌の水性製品内のセパシア菌群の汚染は、消費者を重大な危険にさらす可能性がある。

 

●未承認の新薬と不正商標表示違反

省略

 

●役に立たない品質システム

これらの違反は、医薬品の製造の適切な監督と管理を実施するための経営陣の管理の

不履行を示している。貴社は、システム、工程、最終的には製品がFDAの要件に一致して

いることを保証するために、貴社の製造作業をすぐに包括的に評価すべきである。

貴社は回答の中で、これに限定されないが、新たに発生した製造や品質の問題に積極的

に対応し、継続的な管理状態を保証するための、タイムリーなリソースの提供を含む、

品質保証と信頼できる作業を経営陣がいかにサポートするかについて述べよ。

 

●医薬品製造の停止

我々は、貴社がこの製造所で医薬品の製造を一時的に中止すると約束したと認識している。

もし、貴社が医薬品の製造作業を再開するつもりなら、貴社の作業を再開する前に、貴社

の改善状態を論じるための会議を予定するために連絡せよ。貴社の会議の要求には、全て

の改善の文書化された確認書と、貴社のシステムのSGMPの是正を裏付ける詳細な文書を

含むべきである。

 

CGMP

我々が貴社で発見した違反の性質に基づき、CGMPの要件を満たすために貴社を手伝うため

に、21 CFR 211.34に記載されているコンサルタントを雇うことを強く勧める。貴社の

コンサルタントの使用は、CGMPを順守するための貴社の義務を軽減するものではない。

貴社の経営陣には、継続的なCGMP順守を保証するために、全ての不備とシステムの欠陥を

解決する責任が残る。

 

●結論

この文書で挙げた違反は、貴社の製造所に存在する違反の包括的なリストでもない。

貴社には、違反を調査し、原因を判断し、再発やその他の違反の発生を防止する責任が

ある。

全ての違反を速やかに是正せよ。この問題への即座の適切な対処の不履行は、制限のない

差し押さえ、強制命令を含む、さらなる通知のない制限または法的なアクションにつなが

るかもしれない。未解決の違反は、他の連邦機関の契約授与も妨げるかもしれない。

違反への対処の不履行は、FDAの輸出証明の発行の差し控えにもつながるかもしれない。

全ての違反に完全に対応がされ、我々が貴社のCGMPの遵守を確認するまで、FDAは貴社の

医薬品製造業者としての新しい申請やリストの補完の承認を保留するだろう。我々は、

貴社が全ての違反に対する是正処置を完了したことを確認するために再査察を行うかも

しれない。

 

出典:https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/spartan-chemical-company-inc-614450-12152021

 

 

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まとめ

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いかがでしたでしょうか。

 

どちらのウォーニングレターにも、品質部門がその責任を十分に果たせていないことに

関する指摘を含んでいました。

指摘にもある通り、品質部門が効果的に機能するためには、品質部門のリソースの確保

はもちろんですが、品質部門が独立して製造作業を監視・監督することを可能にする規定

の整備も必要で、これは、会社の品質に対する姿勢が問われる部分ではないでしょうか。

FDAがアメリカ国内の製薬会社に対して行った指摘ではありますが、国を問わず、どの

会社も意識しなければいけない内容だと思いました。

 

☆次回は、3/15(火)に配信させていただきます。

 

 

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インターフェックスWeek大阪のご案内

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新型コロナの状況次第ではありますが、202239日~11日に、インターフェックス

Week大阪(インテックス大阪)への出展を予定しております。

ご来場される方は、是非、弊社ブース【4号館 2-53】にもお立ち寄りいただければ

幸いです。

2022.02.15

【最近のウォーニングレター】ASTROM通信<236号>

こんにちは。

ASTROM通信担当の橋本奈央子です。

 

立春を過ぎてもまだまだ寒い日が続いていますがいかがお過ごしでいらっしゃいますか。

 

今回は、久しぶりに、FDAがアメリカ国内ではなく国外の製薬会社向けに出したウォーニング

レター3件を取り上げ、FDAがどのような点を指摘したかを確認していきたいと思います。

最後までお読みいただければ幸いです。

 

 

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最近のウォーニングレターの概要

注:文中のXXはウォーニングレターでマスキングされている文言及び具体的な社名・品名等です。

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Warning Letter 320-22-05

FDA2021616日~624日に中国の医薬品製造施設を査察してみつかつた医薬品製造に

関する重大なCGMP違反について発した20211123日付ウォーニングレターには、下記の

指摘事項があげられています。

 

査察中、我々査察官は、これに限定されないが、下記の内容を含む明確な違反を発見した。

●指摘1

貴社は、無菌をうたう医薬品の微生物汚染を防ぐために設計された全ての無菌及び滅菌工程

を含む文書化された手順を制定しそれに従うことを怠った。

<指摘1詳細>

貴社は、貴社の製造工程が塩酸ナファゾリン0.1%を含む充血用OTC目薬の微生物汚染を防ぐ

能力があることを示すことを怠った。例えば、

・微生物汚染を防ぐための適切な管理をせずに、Grade Dクリーンエリア内で非無菌医薬品

 としてXXを製造した。

・貴社は、無菌医薬品の製造に適した手順を制定しバリデートすることを怠った。

・貴社は、貴社の目薬の製造に使用される滅菌装置に関する適切に文書化された手順を定め、

 それに従うことを怠った。

・貴社は、貴社の目薬を製造するために使用されるエリアの適合性を保証するための環境条件

 のモニタリングのための適切なシステムを定めることを怠った。

・貴社は、リリース前に、無菌試験または微粒子や異物に関する試験を実施せずにアメリカ

 市場にXXの複数ロットを出荷した。

貴社は回答の中で、非無菌の点鼻薬としてXXを製造しリリースしたので、無菌医薬品の製造に

関する要件は当てはまらないと述べた。貴社は、無菌試験と微粒子や異物の目視試験は必要

ないとも述べた。さらに貴社は、製造エリア内の環境モニタリング(EM)XXが実施されるべき

であると述べた。

貴社の回答は不適切である。貴社の医薬品は、目薬としてラベルが貼られ、目に使用する

説明書を含んでいる。それゆえに、この医薬品が無菌であることを要求されていないという

貴社の解釈は正しくない。

無菌工程を使って無菌医薬品を製造する場合にCGMP要件を満たす助けとして、FDAのガイダンス

文書Sterile Drug Products Produced by Aseptic Processing Current Good Manufacturing Practice

を見よ。

我々は、貴社が使用期限内にあるアメリカ市場に出荷された全てのロットの自発的回収を

開始したことを認識している。

この文書への回答の中で以下の情報を提供せよ:

・無菌工程、装置、設備に関する全ての汚染の危険の、これに限定されないが以下のことを

 含む独立したアセスメントも加えた包括的なリスクアセスメント

 〇ISO 5エリア内の全ての人の相互作用

 〇装置の配置と人間工学

 〇ISO 5エリア内及び周辺の部屋の空気の品質

 〇設備のレイアウト

 〇人のフローと原材料のフロー(無菌作業を実施しサポートするために使用される全ての部屋

  のあらゆる場所)

・汚染の危険のリスクアセスアセスメントで発見したものに対処するための、タイムライン

 付きの詳細な改善計画

 無菌工程の作業の設計と管理に実施される具体的な改善を述べよ。

・貴社の医薬品XXのライフサイクルを通じて管理状態を保証するための、手順を伴うバリデー

 ションプログラムの詳細なサマリ

 工程の性能適格性評価に関するプログラムと、継続的な管理状態を保証するための、ロット内

 及びロット間のばらつきの継続的なモニタリングについて述べよ。

・販売されている貴社の医薬品の工程の性能適格性評価を実施するためのタイムライン

・貴社の工程性能のプロトコルと、装置の適格性評価及び消毒に関する文書化された手順

・商用生産の最悪条件のシミュレーションを保証する培地充填プログラムの包括的サマリ

 さらに、増殖する微生物の存在に関し、貴社がどうユニットを調べるか、また、ロットの収率

 の照合をいかに実施するか、詳細を述べよ。関連する全ての標準操作手順を含めよ。

・無菌工程ライン上の気流のパタンを完全に評価するための静的・動的条件のもので実施される

 煙の研究

 煙の研究の独立したアセスメントを提出せよ。

・以下のことを含む最新の環境モニタリング

 〇サンプリングの頻度、場所、継続時間、サンプルのサイズ、具体的なサンプリングの装置

  と技術

 〇それぞれの場所の活動とアラート限度、その機能とISO区分の記述

 〇限界値を超えた環境モニタリングの結果の調査に関する指図

 〇環境モニタリングのサンプル内で検知された微生物の特定

・貴社の目薬に関する適切なロットリリース規格(即ち、総菌数、好ましくない微生物を検知

 するためのバイオバーデンの確認)

・貴社の目薬を分析するために使用される全ての化学的・物理的・微生物的試験方法

 

●指摘2

貴社は、医薬品の安定性を評価するために設計され適切に文書化された試験プログラムを制定し

それに従うことと、適切な保管条件や使用期限を決定するために安定性試験の結果を使用する

ことを怠った。

<指摘2詳細>

査察中、貴社は、貴社の医薬品XXの文書化された安定性プログラムを持っていないことを認めた。

また、ラベルに表示された3年の使用期間を通じて受容可能なままであるはずの無菌性を含む、

その化学的・物理的・微生物的特性を示すためのデータを提供することができなかった。

貴社は回答の中で、今後の医薬品のロットに関し3年の使用期限を裏付けるための安定性

プロトコルを制定したと述べた。

貴社の回答は不十分である。貴社は、全ての関連する品質特性、合否基準、安定性を示す方法

を含む、安定性のプロトコルと詳細を提出しなかった。

この文書への回答の中で以下の情報を提供せよ:

・貴社の安定性プログラムの適格性を保証するための包括的で独立したアセスメントと

 是正処置・予防処置(CAPA)の計画

 貴社の改善されたプログラムは、これに限定されないが、以下のことを含むべきである:

 〇安定性を示す方法

 〇出荷が許可される前の、市販されている各医薬品の容器/施栓系内の安定性の研究

 〇うたわれている使用期限が妥当かどうかを判断するために各製品の代表的なロットが

  毎年プログラムに追加されるような継続的な安定性プログラム

 〇各工程(タイムポイント)で試験される特定の特性の詳細な定義

・貴社の改善された安定性プログラムについて述べた全ての手順

 

●指摘3

貴社は、そのロットが既に出荷されたかどうかに関わらず、規格を満たすために、ロット

やその成分の説明のつかない不一致や不具合を徹底的に調査することを怠った。

<指摘3詳細>

貴社は説明のつかない不一致や規格外(OOS)の結果を徹底的に調査することを怠った。例えば

・貴社は、原薬塩酸ナファゾリンのロットXXの赤外線スペクトルが標準と異なっていること

 が見つかった際、調査を開始しなかった。貴社は、アメリカ市場に販売された目薬の

 ロットXXを製造するためにこの原薬を使用した。

・貴社は、ロットXXのリリースのための分析試験中に未知のピークが見つかった際、調査を

 行わなかった。

貴社は回答の中で塩酸ナファゾリンのロットXXに関し、新しい外部の試験機関の赤外試験

の結果が標準と一致したと述べた。貴社は最終製品のロットの未知のピークを断定するため

に適格性が評価された試験機関と連絡を取ったとも述べた。

貴社の回答は不十分である。我々は貴社が最近、貴社の原薬のサンプルを含む赤外線試験の

結果の不一致に関し、逸脱処理を開始したことを知っている。しかし貴社は、最初のOOS

結果を無効化した科学的理由を提出しなかった。さらに貴社は最終製品のロットで検知

された未知のピークの根本原因を特定するための調査と、再発を防ぐためのCAPAを実施しな

かった。

不具合、OOSOOT、その他の予期しない結果の取り扱いや調査の文書化に関する更なる情報

について、

FDAのガイダンス文書Investigating Out-of-Specification(OOS) Test Results for Pharmaceutical Production

を見よ。

この文書への回答の中で以下の情報を提供せよ:

・アメリカ向け製品の全ての無効化されたOOS(工程内、リリース/安定性試験を含む)

 結果の回顧的で独立したレビュと、以下のOOSを含む分析でみつかったことをまとめた

 レポート:

 〇無効化されたOOSの結果に関する科学的理由とエビデンスが、最終的に、または、

  暫定的に原因となる試験室のエラーを示しているかどうか判断せよ。

 〇最終的に試験の根本原因が立証された調査に関し、論理的根拠を提出し、同じまたは

  類似の根本原因に対して脆弱な全ての他の試験方法が改善のために特定されている

  ことを保証せよ。

 〇試験室での暫定的な根本原因が特定されているか、根本原因が特定されていない、

  回顧的レビュで見つかった全てのOOSの結果に関し、製造の徹底的なレビュ(例:ロット

  の製造記録、製造手順の適格性、装置/設備の適合性、原材料のばらつき、工程の能力、

  逸脱の履歴、苦情の履歴、ロットの不具合の履歴)を含めよ。可能性がある製造の原因

  と、製造作業の改善のサマリを提出せよ。

 

●指摘4

貴社は、公的または制定された要求を超えて医薬品の安全性、同一性、濃度、品質または

純度を変える可能性のある誤動作や汚染を防ぐために、医薬品の性質のために適切な洗浄

や保全をし、適切な間隔で、装置や器具を消毒・殺菌することを怠った。

<指摘4詳細>

貴社の製造装置の洗浄バリデーションと検証プログラムは、交叉汚染を防ぐのに不十分で

ある。例えば、

・貴社の洗浄バリデーションは、貴社の目薬の製造に使用される装置に関し、化学物質XX

 の検証が不足していた。

・貴社は、貴社の目薬の製造に使用される装置の洗浄に、再利用可能な非無菌の雑巾を

 使用した。

・はっきり見えるさびが、貴社の目薬に直接入ってくるXXタンク(F-219-01-001)から

 充填ライン(XX)につながるXXの中で見つかった。さらに、充填ラインのコンペヤベルト

 にほころびがみつかった。

貴社は回答の中で、XXからさびを取り除き、コンベヤベルトの擦り切れた部分を交換したと

述べた。貴社は、点鼻薬としてXXを製造したので、化学物質XXの検証は洗浄バリデーション

に必要とされていないとも述べた。さらに貴社は、装置の洗浄に無菌の雑巾を使用する必要

はないと述べた。

貴社の回答は不適切である。貴社は、不備に対処し再発を防ぐための包括的なCAPAの計画を

提供することを怠った。前述の通り、貴社の医薬品XXは眼への使用を意図し、それに従って

製造されなければならない。

この文書への回答の中で、以下の情報を提供せよ:

・設備や機器の所定の慎重な作業の管理監督を実施するためのCAPAの計画

 この計画は、とりわけ、装置/設備の性能の問題の迅速な検知、効果的な修理の実施、

 適切な予防保全の計画の順守、装置・設備インフラのタイムリーなアップデート、継続的

 なマネジメントレビュのために改善されたシステムを保証すべきである。

・交叉汚染の危険の範囲を評価するための貴社の洗浄の効果の包括的で独立した回顧的アセス

 メント

 残留物・不適切に洗浄されていたかもしれないその他の製造装置の特定、交叉汚染された

 製品が販売のためにリリースされたかどうかのアセスメントを含めよ。アセスメントは、

 洗浄の手順や業務の不適切な点を特定し、2製品以上の製造に使用されている製造装置の

 各部品も網羅すべきである。

 

●未承認の新薬と不正表示の違反

省略

 

●中止された医薬品製造

我々は、アメリカ市場向けの医薬品の製造を中止するという貴社の誓約を認識している。

この文書への回答の中で、貴社が今後この設備でアメリカ市場向けの医薬品の製造を再開

するつもりかどうかを明確にせよ。

 

●結論

この文書で挙げた違反は、貴社の施設に存在する違反の包括的なリストでもない。貴社には、

違反を調査し、原因を判断し、再発やその他の違反の発生を防止する責任がある。

FDAは、2021114日に輸入警告措置66-40をとった。

全ての違反を速やかに是正せよ。全ての違反に完全に対応され、我々が貴社のCGMPの遵守を

確認するまで、FDAは貴社の製造業者としての新薬の申請やリストの補完の承認を保留する

だろう。

我々は、貴社が全ての違反の是正処置を完了したことを確認するために再査察をするかも

しれない。

 

出典: https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/hubei-kangzheng-pharmaceutical-co-ltd-616581-11232021

 

 

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Warning Letter 320-22-09

FDAが、FD&C Actに従った記録及びその他の情報の提出の要求に対して韓国のOTC医薬品の

製造業者から2020422日提出された記録をレビュし医薬品製造の重大なCGMP違反について

発した202216日付ウォーニングレターには、下記の指摘事項があげられています。

 

●指摘1

貴社は、医薬品の各ロットに関し、リリース前に、各有効成分の同一性、濃度を含む医薬品

の最終規格への適合について、適切な試験の判断をすることを怠った。

<指摘1詳細>

貴社は、ニキビ治療のOTC医薬品を製造している。記録とその他の情報に関する我々の要求

に対する貴社の回答は、貴社が、アメリカへの出荷のために医薬品をリリースする前に、

適切な試験(即ち、分析)を実施していないことを示している。リリース前に適切な試験を

行っていなければ、貴社の医薬品のロットがラベルの宣伝文句に一致することを保証する

科学的なエビデンスはない。

この文書への回答の中で、我々の要求前後にアメリカが輸入した全ての医薬品に関する

以下の情報を提供せよ:

・ロットの処遇を判断する前に貴社の医薬品の各ロットを分析するために使用されている

 試験方法を含む化学及び微生物の規格のリスト

・この文書の日付時点で使用期限内にあるアメリカ市場に出荷された医薬品の全てのロット

 の品質を判断するための、保管サンプルのすべての化学及び微生物の試験を実施するため

 のアクションプランとタイムライン

・各ロットの保管サンプルの試験から得られた全ての結果のサマリ

 もしそれらの試験で品質基準を満たさないことが明らかになった場合は、顧客への通知

 や製品の回収等の迅速な是正処置をとれ。

 

●指摘2

貴社は、医薬品の安定性を評価するために設計され文書化された試験プログラムを制定し

それに従うことと、適切な保管条件と使用期限を決定するために安定性試験結果を使用する

ことを怠った。

<指摘2詳細>

貴社は、貴社の医薬品が、ラベルに表示された使用期間を通して要求される品質特性を

持つことを示すための適切な安定性データを提出しなかった。例えば、記録とその他の情報

に関する我々の要求に対する貴社の回答は、貴社が製品を、pH粒子と外観に関する

安定性の検証のみで評価していることを示している。貴社はまた、貴社が、におい、色、

“外観”、微生物的品質を含む、別の品質特性に関し製品を評価していることを示す安定性

試験のレポートも提出した。適切な安定性の検証もなしに、貴社の医薬品がラベルに表示

された使用期間を通して品質特性を保持していることを裏付けるための科学的なエビデンス

はない。

この文書への回答の中で、我々の要求前後にアメリカが輸入した全ての医薬品に関する以下

の情報を提供せよ:

・貴社の安定性プログラムの適格性を保証するための、包括的なアセスメントと、是正処置・

 予防処置の計画

 〇安定性を示す方法

 〇出荷が許可される前の、市販されている各医薬品の容器/施栓系内の安定性の研究

 〇宣伝されている使用期限が妥当かどうかを判断するために各製品の代表的なロットが

  毎年プログラムに追加されるような継続的な安定性プログラム

 〇各工程(タイムポイント)で試験される特定の特性の詳細な定義

・貴社の改善された安定性プログラムについて述べた全ての手順

 

●指摘3

貴社は、装置の洗浄及び保全に関する適切な文書化された手順を制定しそれに従うことを

怠った。

<指摘3詳細>

貴社は、非医薬品を製造するためにも使用される装置を含む、OTC医薬品を製造するために

使用される、共用の製品に接触する装置に関する洗浄手順をバリデートしていなかった。

装置上の前の製造作業からの化学及び微生物の残留物は、その装置で製造された医薬品の

純度、品質、安全性に悪い影響を与える可能性がある。

この文書への回答の中で、我々の要求前後にアメリカが輸入した全ての医薬品に関する

以下の情報を提供せよ:

・貴社の医薬品製造作業におけるワーストケースとして特定された条件を取り入れること

 に特に重点を置いた適切な洗浄バリデーションプログラムの実施

 それには、これに限定されないが、以下の全てのワーストケースの特定と評価を含むべき

 である:

 〇より高い毒性を持つ医薬品

 〇より高い有効性を持つ医薬品

 〇洗浄溶液の中でより低い溶解度の医薬品

 〇洗浄を難しくする特性を持った医薬品

 〇洗浄を最も難しくする拭き取り場所

 〇洗浄前の最大保持時間

さらに、新しい製造装置や新しい製品を導入する前に、貴社の変更管理システムで取られる

はずの手順を述べよ。

・製品、工程、装置の洗浄手順の検証とバリデーションを実施するための適切なプログラム

 を保証する改訂されたSOPのサマリ

 

●未承認の新薬と不正表示の違反

省略

 

●結論

この文書で挙げた違反は、貴社の施設に存在する違反の包括的なリストでもない。貴社

には、違反を調査し、原因を判断し、再発やその他の違反の発生を防止する責任がある。

FDAは、2021920日に輸入警告措置66-40をとった。

全ての違反を速やかに是正せよ。

全ての違反に完全に対応され、我々が貴社のCGMPの遵守を確認するまで、FDAは貴社の

製造業者としての新薬の申請やリストの補完の承認を保留するだろう。

我々は、貴社が全ての違反の是正処置を完了したことを確認するために再査察をするかも

しれない。

 

出典:https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/cosmo-bio-co-ltd-611552-01062022

 

 

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Warning Letter 320-22-10

FDA202182日~8月12日にインドの原薬製造施設を査察してみつかつた原薬製造に

関する重大なCGMP違反について発した2022112日付ウォーニングレターには、下記の

指摘事項があげられています。

 

査察中、我々査察官は、これに限定されないが、下記の内容を含む明確な違反を発見した。

●指摘1

変更が、貴社の中間体及び原薬の品質に与える影響の可能性を評価することの不履行

<指摘1詳細>

貴社は、原薬XX内の出発原料XX内のXXの許容範囲をXXまで増やすことが原薬XXの品質に

影響を与えるかどうかを十分に評価することを怠った。

XXの上限に関する不合格(例:XXppmの規格に対し、XXppmが観測された)により出発原料XX

の数ロットの初回の不合格を受けて、貴社はXXの合格の上限を増やすことが正当であると

する根拠を示すために、試験室でスケールスタディを実施した。貴社は、出発原料XX内の

XXの上限をXXppmからXXppmに増やす前に、XXの場合にXXによって形成されるXXの不純物

のみを評価し、その他の置換不純物の生成の可能性を検討しなかった。

さらに、出発原料XX内のXXの上限を増やす影響を十分に評価する代わりに、貴社は、

XXにより全ての潜在的な不純物が除去されるという証明もなしに、その時点で原薬XX

製造工程の大きな承認または実施されたラージスケールではない検証を、潜在的な不純物

を除去するためのスケールスタディの一部として信頼した。最後に、新しい不純物に関し

分析方法が適切かどうかを判断する際、関連する応答係数を決定せずに、既存の関連物質

の分析方法を新しい不純物の検知にも使用した。

貴社の2回目の回答の中で、貴社は、製造工程の一部としていかにこれらの不純物が除去

されるかを示すためのスパイクとパージの検証結果を提出した。しかし、出発原料XX

対してこの変更が実施される前にこれらの検証が完了されていなかったので、貴社の回答

は不適切である。

この文書への回答の中で、貴社の変更管理システムの包括的で独立したアセスメントを

提出せよ。このアセスメントには、これに限定されないが、変更が正当である根拠が示され、

レビュされ、品質部門により承認されていることを保証する手順を含むべきである。貴社の

変更管理プログラムは、変更の影響を判断するための規定も含むべきである。

 

●指摘2

品質部門が、重大な逸脱が調査され解決されていることを保証することの不履行

<指摘2詳細>

貴社は不一致を十分に調査していない。出発原料XX内のXXXXの特定に関するガスクロマト

グラフィ・マス分析法(GC-MS)のメソッド移行中に、貴社は、観測されたピークが割れて

いたために、試験の精度の許容範囲のメソッド移行に失敗した。貴社は調査を実施したが、

装置起因の問題の全ての可能性を検討することを怠ったため調査は不十分だった。不合格

の結果は科学的な論理的根拠もなく無効化され、承認されたメソッド移行レポートの

“直面した問題”や“とられた是正処置”の章に報告されなかった。最終的に貴社は

不合格の結果を汚れた/劣化したカラム、交換されたカラムのせいにし、新しいサンプル

で合格の結果を得た。さらに、不合格の原因を劣化したカラムのせいにした後、貴社は、

その後の分析で条件に合ったカラムのみが使用されることを確実にするための管理を制定

しなかった。

貴社は回答の中で、カラムが不合格の結果の根本原因だったという貴社の考えを再確認し、

しかも、XXGC-MS法は適切に移行されたことを再確認した。貴社は、不合格の結果は単独

の事象だったと述べた。貴社の2度目の回答の中で、貴社は、不合格となったサンプル内の

XXがなぜピーク割れを示さなかったかを説明するために、サンプルXXとカラムXXの劣化

したXXとの相互作用があったと述べた。しかし、もし特定された根本原因がサンプルと

劣化したGC-MSカラムに固有の不安定さであるならば、貴社は、今後のピーク割れを防ぐ

ための装置の管理を準備することも、分析方法が意図したXX試験のために適切かどうかの

検討も怠っていた。

この文書への回答の中で、以下の情報を提供せよ:

・逸脱、不一致、苦情、OOSの結果、不合格を調査するための貴社の全てのシステムの

 包括的で独立したアセスメント

 このシステムを改善するための詳細なアクションプランを提出せよ。貴社のアクション

 プランは、これに限定されないが、調査能力、範囲の決定、根本原因の評価、是正処置・

 予防処置の効果、品質保証部門の監督、文書化された手順の大幅な改善を含めるべきで

 ある。調査の全ての段階が適切に実施されることを貴社がいかに保証するかについて

 検討せよ。

・最初の査察の日から3年以内に、最終的にロットがアメリカに出荷されたかどうかに

 関わらず、アメリカ向けとして製造された製品の全ての無効化されたOOSの結果(工程内

 及びリリース/安定性試験の結果を含む)の回顧的で独立したレビュと、各OOSに関して

 以下のことを含む分析でみつかったことをまとめたレポート:

 〇科学的な正当化の理由と、無効化された最初のOOSの結果に関連するエビデンスが、

  決定的もしくは不確定的に、原因となる試験のエラーを示しているかどうかの判断

 〇試験の根本原因を決定的に証明した調査について論理的根拠を提出し、同じまたは

  同様の根本原因に対して脆弱な他の全ての試験方法が改善のために特定されている

  ことを保証せよ。

 〇回顧的レビュで、試験室で不確定な根本原因が特定されたか、もしくは根本原因が

  ないとされた全てのOOSの結果について、製造の徹底的なレビュ(例:ロットの製造記録、

  製造工程の適格性、装置/設備の適合性、原材料のばらつき、工程の能力、逸脱の履歴、

  苦情の履歴、ロットの不合格の履歴)を含めよ。各調査における製造上の根本原因の

  可能性のサマリと、全ての製造作業の改善について提出せよ。

・承認されたメソッド移行レポート内に記載されてない全ての不一致に関して、全ての

 分析方法と微生物試験の方法をレビュせよ。メソッドが適切に移行され、使用に適して

 いることを保証するための適切なアクションをとれ。

 

●設備における繰り返しの逸脱

2019729日に実施された前回の法規制会議で、FDAは同様のCGMPの逸脱を指摘した。

貴社は、回答の中でこれらの逸脱に関する具体的な改善を提案した。繰り返しの不具合は、

経営陣の監督と医薬品製造の管理が不十分であることを示している。

 

CGMPコンサルタント

我々が貴社で確認した逸脱の性質と、繰り返しの逸脱の是正の失敗に基づき、我々は、貴社

の作業を評価し、貴社がCGMP要件を満たすために手伝いをするための適格なコンサルタント

を雇うことを強く勧める。貴社のコンサルタントの使用は、CGMPを順守するための貴社の義務

を軽減するものではない。貴社の経営陣には、継続的なCGMP順守を保証するために、全ての

不備とシステムの欠陥を解決する責任が残る。

 

●結論

この文書で挙げた逸脱は、貴社の施設に存在する逸脱の包括的なリストでもない。貴社には、

逸脱を調査し、原因を判断し、再発やその他の逸脱の発生を防止する責任がある。

全ての違反を速やかに是正せよ。全ての違反に完全に対応され、我々が貴社のCGMPの遵守を

確認するまで、FDAは貴社の製造業者としての新薬の申請やリストの補完の承認を保留する

だろう。

我々は、貴社が全ての違反の是正処置を完了したことを確認するために再査察をするかも

しれない。

 

出典:https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/aurobindo-pharmaceutical-limited-618091-01122022

 

 

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まとめ

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いかがでしたでしょうか。

 

コロナ下でも、1件目は20216月に中国の製造所で、3件目は20218月にインドの製造所

で、FDAがオンサイトの査察を実施していたことがわかります。

それだけリスクの高い製造所だということなのかもしれません。

 

試験前のリリースや出荷、影響の評価無の変更など、重大なGMP違反の指摘があがって

いました。

コロナで管理レベルが下がったのか、それとも、もともと管理レベルが低かったのか気に

なるところです。

 

☆次回は、3/1(火)に配信させていただきます。

 

 

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インターフェックスWeek大阪のご案内

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新型コロナの状況次第ではありますが、202239日~11日に、インターフェックスWeek大阪

(インテックス大阪)への出展を予定しております。

ご来場される方は、是非、弊社ブース【4号館 2-53】にもお立ち寄りいただければ幸いです。

2022.02.01

【最近のウォーニングレター】ASTROM通信<235号>

こんにちは。

ASTROM通信担当の橋本奈央子です。

 

オミクロンの感染拡大が止まりませんが、いかがお過ごしでいらっしゃいますか。

 

今回は、FDAがアメリカ国内の製薬会社向けに出したウォーニングレター2件を取り上げ、

FDAがどのような点を指摘したかを確認していきたいと思います。

是非、お読みいただければ幸いです。

 

 

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最近のウォーニングレターの概要

注:文中のXXはウォーニングレターでマスキングされている文言及び具体的な社名・品名等です。

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WL#615319

202153日~519日にミズーリ州の契約試験研究所を査察してみつかつた医薬品と原薬製造の

重大なCGMP違反について発した2021930日付ウォーニングレターには、下記の指摘事項があげ

られています。

 

■最終製品の違反

●指摘1

貴社は、そのロットが既に出荷されたかどうかに関わらず、ロットや成分の規格との説明のつか

ない不一致や規格外(OOS)の結果を徹底的に調査することを怠った。

<指摘1詳細>

貴社は説明のつかない不一致や規格外(OOS)の結果を徹底的に調査することを怠った。更に、

調査は、適切な科学的に正当な理由もなく打ち切られた。例えば、

・製品XXのロットXXXXに分析試験で不合格になった。もともとの製剤のサンプルの再試験も

 不合格の結果になった。貴社の研究所の調査は、不合格の根本原因を特定しなかった。貴社は、

 科学的に正当な根本原因もなしに、もともとのOOSの結果を無効化するために、再サンプル・

 再試験を信頼した。

・貴社は、XXの記録の改竄を検知し、徹底的に調査することを怠った。実際のサイクルがXX

 場合、XXの期間中、XXがログブックに故意に記録された。

貴社は回答の中で、最新のOOSの調査報告を提出し、OOSの不具合は、最初の調査の結果に矛盾

する、不適切なサンプルといった、よく知られた試験のエラーによるものだったと述べた。

貴社の回答は不適切である。貴社には、OOSの結果の根本原因として試験のエラーという修正

された貴社の結論を裏付ける証拠が不足していた。

さらに貴社は、その期間中に生成されたXXの記録をレビュするための調査を最近開始したと

述べた。

貴社の回答は不適切である。貴社の調査は、加圧滅菌器の記録の改竄や、試験中に発生した

データ・インテグリティの他の違反の範囲の包括的なアセスメントが不足していた。

この文書への回答の中で、以下の情報を提供せよ:

・現在アメリカ市場にあり、この文書の日付時点で使用期限内の製品に関する全ての無効に

 された (工程内及びリリース/安定性試験を含む) OOSの結果の回顧的な独立したレビュと、

 各OOSに関する以下のことを含む分析で発見した内容をまとめたレポート:

 〇無効化されたOOSの結果に関する科学的な正当化の理由やエビデンスが、決定的に、または、

  決定的ではなくても、原因となる試験のエラーを示しているかどうかを判断せよ。

 〇試験の根本原因を決定的に立証した調査について、論理的根拠を提出せよ。また、同じ

  または類似の根本原因に対して脆弱な他の試験方法が改善のために特定されていることを

  保証せよ。

 〇回顧的なレビュにより試験で決定的でない根本原因が特定されたかまたは根本原因が特定

  されていない全てのOOSの結果について顧客への通知の送付を盛り込め。

・現在アメリカ市場にあり、この文書の日付時点で使用期限内にある製品について、全てのXX

 記録と微生物試験の記録の回顧的で独立したレビュ、

 調査結果と適切な改善計画をまとめた報告を提出せよ。

 

●指摘2

貴社は、権限を与えられた職員のみが製造指図書原本またはその他の記録の変更を行うことを

保証するために、コンピュータまたは関連するシステムの適切な管理を実施することを怠った。

<指摘2詳細>

貴社はXXのシステムに関する適切なセキュリティとアクセス管理をしなかった。例えば、XX

ソフトウエアと、ウインドウズのオペレーティングシステムのために、固有のユーザアカウント

と権限レベルが個々のユーザに割り当てられていなかった。分析者たちは、データを削除し

上書きする権限を持っていた。

我々査察官は、ゴミ箱内に36の削除されたファイルまたはフォルダを発見した。

さらに、貴社の分析者たちは、さまざまな医薬品の分析、不純物、含量均一性、溶解試験の計算

のために、個人的なバリデートされていなXXのスプレッドシートを使用した。

貴社は回答の中で、XXシステムをアップブレードすることを計画していると述べた。しかし、

貴社は、データやファイルの削除や変更の発生や再発を防ぐための暫定的な管理に関するCAPA

計画を提出しなかった。また、貴社は、“デスクトップ上の削除されたファイルは、オリジナル

のデータファイルを編集用にコピーしたものであった。オリジナルのデータファイルはまだ

データベースにあった。”と述べた。

貴社の回答は不適切である。貴社は、影響の可能性を評価するための回顧的なレビュを実施せず、

データ・インテグリティを保証しなかった。

この文書への回答の中で、以下の情報を提供せよ:

・貴社の試験の実務、手順、方法、装置、文書、分析者の能力の包括的で独立したアセスメント

 このレビュに基づき、貴社の試験システムを改善し、その効果を評価するための詳細な計画を

 提出せよ。

・全ての該当する電子の試験データシステムの、データやファイルの削除や変更の発生や再発を

 防ぐための暫定的な管理を述べた、タイムライン付きの貴社のアクションプラン

 

■原薬の逸脱

●指摘3

逸脱の文書化と説明及び全ての重大な逸脱に関する調査の不履行

<指摘3詳細>

貴社は、XXに関し、未確認の試験のエラーのせいにした最初のOOSXXの結果を得た。貴社はXX

新しいサンプルで分析をくりかえし、4つのサンプルで再びOOSの結果を得た。その後、XX人の

分析者により、新しいサンプルで、貴社の顧客のプロトコルに従って分析を繰り返し、規格値内

の結果を得た。貴社は、科学的に正当な根本原因もなしに、もともとのOOSの結果を無効化する

ために、再サンプル・再試験を信頼した。

貴社は回答の中で、改訂されたOOSの調査報告を提出し、OOSの不具合は、最初の調査の結果に

矛盾する、不適切なサンプルのようなよく知られた試験のエラーによるものだったと述べた。

貴社の回答は不適切である。貴社には、OOSの結果の根本原因として試験のエラーという修正

された貴社の結論を裏付ける証拠が不足していた。

この文書への回答の中で、以下の情報を提供せよ:

・現在アメリカ市場にあり、この文書の日付時点で使用期限内の製品に関する全ての無効に

 された(工程内及びリリース/安定性試験を含む) OOSの結果の回顧的な独立したレビュと、

 各OOSに関する以下のことを含む分析で発見した内容をまとめたレポート:

 〇無効化されたOOSの結果に関する科学的な正当化の理由やエビデンスが、決定的に、

  または、決定的ではなくても、原因となる試験のエラーを示しているかどうかを判断せよ。

〇試験の根本原因を決定的に立証した調査について、論理的根拠を提出せよ。また、同じまたは

 類似の根本原因に対して脆弱な他の試験方法が改善のために特定されていることを保証せよ。

〇回顧的なレビュにより試験で決定的でない根本原因が特定されたかまたは根本原因が特定

 されていない全てのOOSの結果について顧客への通知の送付を盛り込め。

 

OOSの試験結果

試験の不合格、OOS、傾向外、その他の予期しない結果の取り扱い及び調査の文書化に関する

更なる情報について、

FDAのガイダンス文書Investigating Out-of-Specification (OOS) Test Results for Pharmaceutical Productionを見よ。

 

■データ・インテグリティの改善

貴社の品質システムは、貴社がテストした薬の安全性、効果、品質を裏付けるデータの正確性・

完全性を適切に保証していない。CGMPに従ったデータ・インテグリティの手順を制定して遵守

するためのガイダンスとして、

FDAのガイダンス文書Data Integrity and Compliance With Drug CGMPを見よ。

我々は、貴社が貴社の作業を監査し、FDAの要求を満たすことを助けるコンサルタントを雇って

いることを認識している。この文書への回答の中で、以下の情報を提供せよ:

A.データの記録と報告の不正確性の範囲の包括的な調査

  貴社の調査は以下のことを含むべきである:

・調査手順と方法論の詳細;アセスメントの対象となる全てのシステムの概要;貴社が除外を

 提案している作業の正当性を示す理由

・データの不完全性の性質・範囲・根本原因を特定するための現在及びかつての従業員の面接

 我々は、これらの面接が適格な第三者により実施されることを推奨する。

・貴社の施設におけるデータ・インテグリティの欠陥の範囲のアセスメント

 記録の省略、変更、削除、記録の破棄、非同時の記録の完成、その他の欠陥の特定をせよ。

 貴社が発見したデータ・インテグリティの欠落箇所について、貴社の施設の全ての操作を

 述べよ。

・試験データのインテグリティの欠陥の性質についての包括的な回顧的評価

 我々は、違反の可能性のある分野の特別な専門知識を持った適格な第三者が、すべての

 データ・インテグリティの欠陥について評価することを推奨する。

B.発見された不具合の貴社が試験した医薬品の品質への影響の可能性に関する現在のリスク

  アセスメント

  アセスメントにはデータ・インテグリティの欠落の影響を受けた薬の出荷により引き起こ

  された患者のリスクと、継続的な作業によるリスクの分析を含めるべきである。

C.全体的な是正処置及び予防処置の計画の詳細を含む貴社の管理の戦略

  貴社の戦略には下記のことを含めよ:

・分析データ、FDAに提出した全てのデータを含む貴社が生成した全てのデータの信頼性と

 網羅性を保証するために貴社がどのようにするつもりかを述べた詳細な是正処置計画

・現在のアクションプランの範囲と深さが、調査とリスクアセスメントで見つかったことに

 釣り合うことを示すエビデンスを含んだ、データ・インテグリティの欠落の根本原因の

 包括的な記述

 データ・インテグリティの欠落に責任のある個人が、貴社のCGMP関連または薬の申請データ

 に依然として影響を与えるかどうかを示すこと。

・顧客への通知、製品の回収、追加試験の実施、安定性を保証するための安定性プログラム

 へのロットの追加、医薬品の申請アクション、改善された苦情のモニタリングのような、

 患者を保護し、貴社が試験した薬の品質を保証するためにとられた処置、または、これから

 取ろうとしている処置を述べた暫定的な手段

・貴社のデータの完全性を保証するための、全ての改善の努力と、手順、工程、方法、管理、

 システム、経営者の管理、人的資源(例:訓練、職員の改善)の強化を述べた長期的手段

・上記活動が既に進行中または完了といったステイタスの報告

 

■品質部門の権限

この文書内の重大な調査結果は、貴社の品質部門がその権限・責任を完全に果たしていないこと

を示している。貴社は、その責任を果たし、医薬品の品質を一貫して保証するための、適切な

権限と十分なリソースを品質部門に提供しなければならない。

 

■契約試験研究所の責任

FDAは、受託業者を製造業者自身の製造所の延長とみなす。貴社のCGMPの不順守は、貴社の顧客

のために貴社が試験した医薬品の品質、安全性、効果に影響を与える可能性がある。CGMPを完全

に順守して作業をする責任を理解し、これらの医薬品の試験中に遭遇したOOSの結果や重大な

問題を全ての顧客に通知することが重要である。更なる情報については、

FDAのガイダンス:Contract Manufacturing Arrangements for Drugs : Quality Agreements

を参照せよ。

 

●結論

この文書で挙げた違反や逸脱は、貴社の施設に存在する違反や逸脱の包括的なリストでもない。

貴社には、違反や逸脱を調査し、原因を判断し、再発やその他の違反や逸脱の発生を防止する

責任がある。

全ての違反や逸脱を速やかに是正せよ。この問題への即座の適切な対処の不履行は、制限の

ない差し押さえ、強制命令を含む、さらなる通知のない制限または法的なアクションにつながる

かもしれない。未解決の違反は、他の連邦機関の契約授与も妨げるかもしれない。

違反や逸脱への対処の不履行は、FDAの輸出証明の発行の差し控えにもつながるかもしれない。

全ての違反や逸脱に完全に対応がされ、我々が貴社のCGMPの遵守を確認するまで、FDAは貴社の

医薬品製造業者としての新しい申請やリストの補完の承認を保留するだろう。我々は、貴社が

全ての違反や逸脱に対する是正処置を完了したことを確認するために再査察を行うかもしれない。

 

出典:https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/missouri-analytical-laboratories-inc-615319-09302021

 

 

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CMS#616232

2021525日~63日のカリフォルニア州の製造所の査察でみつかった医薬品製造の重大な

CGMP違反について発した20211129日付ウォーニングレターには、下記の指摘事項があげ

られています。

 

●指摘1

貴社の品質管理部門は、製造された医薬品がCGMPに従っていることと、同一性、濃度、品質、

純度に関して制定された規格を満たすことを保証する責任を果たさなかった。

<指摘1詳細>

*不適切な調査/工程管理の不足

貴社は塩化ベンザルコニウムを含む手の除菌用ローションを含むOTC医薬品の製造を受託して

いる。手の除菌用ローションの複数のロットは、

数えきれない微生物の結果(Too Numerous to Count: TNTC)により、

総プレート数(Total Plate Count : TPC)の試験で不合格になった。貴社の品質部門(QU)は、

手の除菌用ローション内の微生物汚染を適切に調査して根本原因を特定することを怠った徹底的

な調査の実施と是正処置・予防処置を実施するかわりに、貴社のQUは:

・最初に微生物のTPC試験で不合格になったロットに抗菌性保存剤を加えることを承認し、貴社

 の顧客による販売のためにリリースした。

・合格の結果が出るように、まだ微生物のTPC試験を実施していないロットに抗菌性保存剤を

 加えることを承認し、貴社の顧客による販売のためにリリースした。

さらに、手の除菌用ローション(保存剤を加えていない既にリリースした製品)のロットの安定性

サンプルは、TNTCの結果により、微生物のTPCに関して3ヶ月の安定性試験で不合格になった。

貴社は、顧客に通知し、自発的な製品の回収を勧めたと述べた。貴社の顧客は、それを断り、

ロットは売られ消費されたと貴社に知らせた。更なるアクションはとられなかった。

貴社は回答の中で、貴社のコンサルタントとマネジメントレビュを実施し、貴社の手順は十分に

安定しておらず、詳細でないという判断をしたと述べた。貴社は、微生物の不具合の詳細な調査

結果を提出しなかったので、貴社の回答は一部が不適切である。また貴社は、コンサルタントの

レビュや是正処置の詳細を提出しなかった。さらに、貴社のQUは、根本原因の判断と適切は是正

処置の戦略を含む、今後の調査を徹底的にすることを保証するための職務と監督を実施しな

かった。

この文書への回答の中で、以下の情報を提供せよ:

・貴社の逸脱、不一致、苦情、規格外の結果、不具合の調査をするための全てのシステムの

 包括的で独立したアセスメント

 このシステムの改善のための詳細なアクションプランを提出せよ。貴社のアクションプラン

 は、これに限定されないが、調査能力、範囲の決定、根本原因の評価、是正処置・予防処置

 の効果、QUの監督、文書化された手順の大幅な改善を含むべきである。貴社が、調査の全て

 の段階が適切に実施されることをいかに保証するかについて検討せよ。

・好ましくない微生物の汚染の可能性がある、または、規格外の微生物試験の結果(後で無効

 にされたかどうかに関わらず)となった全てのロットの完全な調査

 調査は、汚染の根本原因に関する貴社の調査結果を詳細に述べるべきである。

・貴社のCAPAのプログラムの独立したアセスメントと改善計画

 プログラムが根本原因の効果的な分析を含み、CAPAの効果を保証し、調査の傾向を分析し、

 必要であればCAPAプログラムを改善し、最終的にQUが決定を実施し、それが経営陣により

 サポートされているかどうかを評価したレポートを提出せよ。

 

*適切なレビュ前の医薬品の出荷承認

貴社のQUは、完全な最終製品試験をせずに、医薬品の出荷承認をした。例えば貴社は、

202061日に手の除菌用ローションのロットXXを出荷した。しかし、分析結果は、

202063日以後に利用可能になり、微生物試験の結果は202068日に得られた。貴社のQU

は微生物試験結果を受け取る前で、ロットが顧客に出荷された後の202063日に分析証明書を

承認した。

貴社は回答の中で、貴社は、製品は貴社のQUにより承認されリリースされるまで州際通商で販売

されないという口頭の取り決めのもとで、リリースされていない製品を移動すると述べた。この

業務は受け入れられないし、品質特性を満たさない医薬品が顧客に出荷されるリスクを高める。

貴社が製造した医薬品が適切な規格を満たしているかどうかを判断するために、リリース前に

医薬品の各ロットの試験を完了することが必要とされている。

この文書への回答の中で、不合格でない製品が出荷されたことを所掌するために、貴社が製造

した全ての手の除菌用製品の独立した回顧的なレビュを提出せよ。もしレビュで品質基準を

満たさない医薬品が出荷されたことが明らかになった場合、顧客への通知や製品の回収といった

迅速な是正処置をとれ。

 

*不十分な安定性プログラム

貴社のQUには、貴社の安定性プログラムの適切な品質の監視が不足していた。例えば貴社は、

貴社のPackage Compatibility Test Programの手順に従うことを怠り、貴社のヒドロキノン

医薬品XXの製品と工程を示すために、安定性試験XXに各製品のXXをセットすることを怠った。

貴社は回答の中で、貴社のヒドロキノン医薬品XXに使用する製剤は、異なる製品XXの中に

包装され、それらの製品の全ては、最初に安定性プログラムにセットされていると述べた。

さらに貴社は、製剤、包装サイズ、構造材は製品XXと同じなので、貴社はXXの安定性試験の

実施にはブラケット法(両極端の検体の安定性により、中間の検体の安定性も示されると

いう方法)を使用していると言及した。

しかし、貴社の回答は、異なる容器密閉システムのデザインを示していた。したがって、

ブラケット法は科学的に正当であるように見えない。さらに、これらの製品に関する安定性

プログラムに対するブラケット法のアプローチに対する変更は、適切な変更管理をせずに実施

されていた。

この文書への回答の中で、以下の情報を提供せよ:

・貴社の安定性プログラムの適格性を保証するための、包括的で独立したアセスメントと

 CAPAの計画

 貴社の改善されたプログラムは、これに限定されないが以下のことを含むべきである:

 〇出荷が許可される前に市販されている各医薬品の容器/施栓系内の安定性の研究

 〇安定性を示す方法

 〇宣伝されている使用期限が妥当かどうかを判断するために各製品の代表的なロットが毎年

  プログラムに追加されるような継続的な安定性プログラム

 〇各工程(タイムポイント)で試験される特定の特性の詳細な定義

・貴社の改善された安定性プログラムについて述べた全ての手順

・全ての医薬品についての、正当な理由を添えた使用期限のリスト(例:リアルタイムの3年の

 安定性データ)

 

*不適切な文書の品質の監督

貴社のヒドロキノン医薬品XXロットXXのバッチレコードのレビュ中、我々査察官は、製造活動

が同時に記録されていないことに気付いた。例えば、1人の職員が、容器の測定や、別の日に

バルクの照合などの複数の製造手順を実施したというバッチレコードを記録し、第二の職員が

それらの活動の確認を記録した。しかし、第二の職員(確認者)は、我々査察官に、これらの

手順が実施された記録された時に、彼らは仕事をしていないと述べた。貴社のQUは、製造記録

が正確で、製造が記録された通りに実施されたという適切な保証をしていない。

貴社は回答の中で、適切な文書管理手順が守られていなかったことを認めた。また貴社は全職員

の教育を実施したとも述べた。貴社の回答は不十分である。貴社の品質システムは、貴社が製造

する医薬品の安全性、効果、品質を裏付けるためのデータの正確性・完全性を適切に保証して

いなかった。正確な記録がなければ、貴社は、継続的な品質の保証に必須であるロットの

リリース、製品の安定性、その他の事の適切な判断を保証することができない。

この文書への回答の中で、文書化の手順が不十分である場所を判断するために、貴社の製造及び

試験の作業で使用されている文書システムの完全なアセスメントの情報を提出せよ。アセス

メントには、貴社の作業を通じて、帰属可能で、判読可能で、完全で、原本であり、正確で、

同時性のある記録を保持していることを保証するための文書化手順を包括的に改善する詳細な

CAPAの計画を含めよ。

上の例は、貴社のQUがその役割と責任を果たすにあたっての基本的な不備を示しているが、

工程管理の監督、調査の対応、ロットのレビュと処理の判断、データの適切な管理に限定される

ものではない。

この文書への回答の中で、以下の情報を提供せよ:

QUが効果的に機能するために権限とリソースが与えられていることを保証するための、

 包括的なアセスメントと改善の計画

 アセスメントには、これに限定されないが、以下のことも含むべきである。

 〇貴社で用いられている手順が安定していて適切であるかどうかの判断

 〇適切な手順の順守を評価するための貴社の作業全体のQUの監督に関する規定

 〇QUがロットの処遇を判断する前の、各ロットとそれに関連する情報の完全で最終的なレビュ

・全ての製品の同一性、濃度、品質、純度を保証するためのQUの調査の監督・承認、及び、QU

 のその他の職務からの解放

 また、これに限定されないが、製造/品質の新たに発生した問題に積極的に対応し、継続的な

 管理状態を保証するためのタイムリーなリソースの提供をするために、貴社の経営陣が、

 いかに品質保証と信頼できる作業をサポートするかについて述べよ。

2021920日、FDAは、貴社と貴社のコンサルタントと一緒にテレビ会議を実施した。我々は、

この文書で言及した状態で製造された使用期限内の全ての手の除菌用医薬品の廃止を検討する

ことを勧めた。2021921日、貴社は手の除菌用医薬品の特定のロットを自発的に回収した。

2021922日、FDAは貴社の微生物汚染を防止する適切な管理の欠如について公表した。

CGMPの規制21 CFR parts210,211の要件を満たすための品質システムとリスクマネジメント

アプローチの実装の助けとして、

FDAのガイダンス文書Quality Systems Approach to Pharmaceutical CGMP Regulationsを見よ。

 

●指摘2

貴社は、成分、製品の容器、蓋、中間材料、ラベル、医薬品が同一性、濃度、品質、純度の

適切な標準に従うことを保証するために設計された、科学的に妥当で適切な規格、標準、

サンプリング計画、テスト手順を含む試験の管理を制定することを怠った。

<指摘2詳細>

貴社は、多数の再加工したロットと、製品の処方に追加された保存料の抗菌有効性の試験を

示すことなく新たに再処方化したロットをリリースし、販売した。特に、貴社の手の除菌用

医薬品は、TNTCの結果によりバルク段階のリリース試験中に微生物のTPCに関して不合格に

なっていた。貴社は、抗菌保存料を追加することでこのロットを再加工した。貴社の逸脱報告

では、保存料はベンザルコニウムの分析結果に影響を与えないように微生物の安定性を追加

したと述べていた。

貴社の回答は不十分である。貴社は契約試験機関から得た完全な試験データを提出しなかった。

アメリカ薬局方<51>の通り、抗菌保存料は、GMPのための代用品として使われたり、

非殺菌医薬品の生存している微生物数を減らすだけに使用されたりすべきではない。

この文書への回答において、以下の情報を提供せよ:

・全ての微生物の危険性の詳細で徹底的なレビュを添えた、貴社の製造作業の設計と管理包括

 的で独立したアセスメント

・好ましくない汚染の可能性がある販売された医薬品により引き起こされる危険に対応した

 詳細なリスクアセスメント

 リスクアセスメントの結果に基づき貴社がとろうとしている、顧客への通知や製品の回収

 といったアクションを明記せよ。

・各製品の適切な微生物のロットのリリース規格(即ち、微生物総数、好ましくない微生物

 を検討するためのバイオバーデンの確認)

・貴社の試験実務、手順、方法、装置、文書、分析者の能力の包括的で独立したアセスメント

 このレビュに基づき、貴社の試験システムの改善とその効果の評価のための詳細な計画を

 提出せよ。

・貴社の製造工程などのばらつきの全ての原因を特定し管理する、データ駆動型で科学的に

 妥当なプログラムが存在し、適切な規格と製造の標準を一貫して満たすことを保証するため

 の、各医薬品の製造手順のアセスメント

・製品のライフサイクルを通じて管理状態を保証するための貴社のバリデーションプログラム

 の、関連手順を添えた詳細なサマリ

 工程の性能適格性評価に関するプログラムと、継続的な管理状態を保証し、ロット内と

 ロット間のばらつきを継続的にモニタリングするためのプログラムについて述べよ。

・販売されている貴社の各医薬品に関する、適切な工程の性能適格性評価の実施に関する

 タイムライン

・貴社の工程性能のプロトコルと、装置や施設の適格性評価に関する文書化された手順

 

●指摘3

貴社は、権限を与えられた職員のみが製造指図書原本またはその他の記録の変更を行うことを

保証するために、コンピュータまたは関連するシステムの適切な管理を実施することを怠った。

<指摘3詳細>

貴社のフーリエ変換赤外(FTIR)分光コンピュータ化システムXXは、試験のローデータの削除

を防ぐための適切な管理をしていなかった。特に、このデータは、医薬品製造のために使用する

医薬品成分をリリースするための社内の分析証明書をつくるために使用されている。さらに、

貴社は、データへの未許可のアクセスを防ぐためのソフトウエアの適切なパスワード保護をして

いなかった。

貴社は回答の中で、FTIRシステムに関しては、パスワード保護をしており、化学者のみがデータ

にアクセスできると述べた。また貴社は、FTIRのデータは、外部のハードドライブに

バックアップされ、コピーが印刷され、原材料のテストデータのセットに含まれていると述べた。

FTIRの完全性の回顧的なレビュ、装置の監査証跡に関する詳細、コンピュータ化システムの変更

の影響の評価を提出しなかったので、貴社の回答は不十分である。

貴社の電子記録内の全ての追加、削除、情報の変更は承認され、適切に文書化されていることを

保証するために、CGMPの電子データの管理を厳格に維持することが重要である。完全で正確な

記録がなく、貴社がロットのリリース、安定性、その他の継続的に品質を保証するための基礎的

な要素について、適切な判断をすることはできない。

貴社の品質システムは、貴社が製造する医薬品の安全性、効果、品質を裏付けるためのデータの

正確性・完全性を適切に保証していない。CGMPに則ったデータ・インテグリティの手順を制定し、

それに従うためのガイダンスとして、

FDAのガイダンス文書Data Integrity and Compliance With Drug CGMPを見よ。

この文書への回答の中で、以下の情報を提供せよ:

・アメリカに出荷された医薬品のデータレビュの結果を含む、データの記録と報告の不正確の

 範囲の包括的な調査

 貴社のデータ・インテグリティの欠落の範囲と根本原因の詳細な記述を含めよ。

・貴社の医薬品の品質で見つかった不具合の影響の可能性についての現在のリスクアセスメント

 貴社のアセスメントには、データ・インテグリティの欠落の影響を受けた医薬品の出荷による

 患者へのリスクの分析と、継続的な作業により引き起こされるリスクの分析を含めるべきで

 ある。

・全社的な是正処置・予防処置の計画を含む貴社の管理の戦略

 是正処置の計画には、貴社がどのように、微生物及び分析データ、製造記録、FDAに提出

 された全てのデータを含む、貴社により生成された全てのデータの信頼性と網羅性を保証する

 つもりかの記述を含めるべきである。

 

●未承認の新薬の違反

省略

 

●虚偽表示の違反

省略

 

●虚偽表示違反の登録・リスト表示

省略

 

●効果のない品質システム

貴社の経営陣の医薬品の製造に関する監督と管理は不適切である。貴社の経営陣には、全ての

不備を完全に解決し、継続的なCGMPの順守を保証する責任がある。貴社は、システム、工程、

製造された製品がFDAの要件に従っていることを保証するために、貴社の製造作業をすぐに

包括的に評価するべきである。

 

●受託業者としての責任

医薬品はCGMPに従って製造されなければならない。FDAは、多数の医薬品製造業者は、製造設備、

試験機関、包装業者、ラベル貼付業者のような独立した受託業者を使用していることを認識して

いる。FDAは、受託業者を製造業者の延長とみなす。プロダクトオーナーとの契約に関わらず、

貴社は貴社の医薬品の品質に責任がある。貴社は、安全性、同一性、濃度、品質、純度を保証

するために、医薬品がFD&C Act 501(a)(2)(B)に従って製造されていることを保証する必要が

ある。

FDAのガイダンス文書:Contract Manufacturing Arrangements for Drugs : Quality Agreements

を見よ。

 

CGMPコンサルタントの推奨

2021624日付の貴社の回答の中で、貴社が医薬品、医療機器、化粧品、栄養補助食品の

CGMP問題に知識と経験のあるコンサルタントを雇ったという記述を認識している。しかしながら、

我々が貴社で発見した違反の性質に基づき、CGMPの要件を満たすために貴社を手伝うために、

少なくとも品質リスクマネジメント、データ・インテグリティ、調査の全般でCGMPの知識を

持ったCGMP21 CFR 211.34に記載されているコンサルタントを雇うことを強く勧める。貴社の

コンサルタントの使用は、CGMPを順守するための貴社の義務を軽減するものではない。貴社の

経営陣には、継続的なCGMP順守を保証するために、全ての不備とシステムの欠陥を解決する責任

が残る。

 

●結論

全ての違反を速やかに是正せよ。この問題への即座の適切な対処の不履行は、制限のない

差し押さえ、強制命令を含む、さらなる通知のない制限または法的なアクションにつながるかも

しれない。未解決の違反は、他の連邦機関の契約授与も妨げるかもしれない。

違反への対処の不履行は、FDAの輸出証明の発行の差し控えにもつながるかもしれない。全ての

違反に完全に対応がされ、我々が貴社のCGMPの遵守を確認するまで、FDAは貴社の医薬品製造

業者としての新しい申請やリストの補完の承認を保留するだろう。我々は、貴社が全ての違反

に対する是正処置を完了したことを確認するために再査察を行うかもしれない。

 

出典:https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/sanitor-corporation-616232-11292021

 

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まとめ

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いかがでしたでしょうか。

 

1件目は、OOSの不十分な調査、データ・インテグリティの不備、コンピュータ化システムの

アクセス制限の不備、バリデートされていないスプレッドシートの使用という、身近な問題

の指摘でした。

2件目は、微生物試験で不合格になった手の除菌用ローションに抗菌性の保存剤を追加して

しまったというすごい指摘もありましたが、データ・インテグリティの不備、コンピュータ化

システムのアクセス制限の不備、不十分な安定性試験といった身近な内容もありました。

 

これらは、FDAがアメリカ国内の製薬会社に対して行った指摘ではありますが、社内の手順の

見直しの際に参考にしていただけるかと思いますので、ご確認いただければと思います。

 

☆次回は、2/15(火)に配信させていただきます。

 

 

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インターフェックスWeek大阪のご案内

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新型コロナの状況次第ではありますが、202239日~11日に、インターフェックスWeek

大阪(インテックス大阪)への出展を予定しております。

ご来場される方は、是非、弊社ブース【4号館 2-53】にもお立ち寄りいただければ幸いです。

2022.01.15

【令和2年薬事工業生産動態統計】ASTROM通信<234号>

こんにちは

ASTROM通信担当の橋本奈央子です。

少し日が長くなってきたと感じるこの頃ですが、いかがお過ごしですか?

 

さて、今回は、20211228日に厚生労働省から発表された令和2年(2020)の薬事工業生産動態統計

年報について取り上げたいと思います。

最後までお読みいただければ幸いです。

 

 

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令和2年薬事工業生産動態統計年報

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20211228日に厚生労働省より令和2年の薬事工業生産動態統計年報が発表されました。

以下に主な内容をピックアップしました。

出典:令和2年薬事工業生産動態統計年報の概要|厚生労働省 (mhlw.go.jp)

 

■医薬品■

1.生産金額について

令和2年の医薬品の国内生産金額は、93,054億円で、前年の94,860億円と比べると、1.9%の減

少となっています。

内訳は、医療用医薬品は1.7%の減少、要指導医薬品・一般用医薬品は4.5%の減少、要指導医薬品・一般

用医薬品のうちの配置用家庭薬は9.7%の減少となっています。

国内の医薬品生産金額は落ち込んでいるのかと思われるかもしれませんが、これは平成30年から令和元年

37.3%という大幅な伸びを示したために落ち込んだように見えるだけで、平成30年の69,077億円から

比べると34.7%の伸びになっています。ただ、配置用家庭薬については、平成30年から比べて82.7

の大幅な減少となっています。

生産金額の多い医薬品(薬効大分類別)は、以下のようになりました。

1位 その他の代謝性薬品(12,436億円、前年比+7.6%)前年2

2位 腫瘍用薬(12,160億円、前年比+4.7%)前年1

3位 中枢神経系用薬(1570億円、前年比-5.8%)前年3

4位 循環器官用薬(9,394億円、前年比-5.8%)前年4

5位 血液・体液用薬(6,413億円、前年比-6.1%)前年5

 

生産金額の多い医薬品薬効中分類は以下の通りです。

1位 その他の腫瘍用薬(11,591億円、前年比+6.6%)前年1

2位 他に分類されない代謝性医薬品(6,814億円、前年比+6.1%)前年2

3位 糖尿病用剤(4,256億円、前年比+12.3%)前年4

4位 血液凝固阻止剤(3,746億円、前年比-2.2%)前年3

5位 血圧降下剤(3,372億円、前年比+3.7)前年6

医薬品薬効中分類別で生産金額の増減を見てみますと、59分類のうち24分類で増加していました。前年

に対して増え方が多いのは、多い順に、

主としてカビに作用する抗生物質製剤 前年比+137.3

外皮用殺菌消毒剤 前年比+37.5

甲状腺,副甲状腺ホルモン剤 前年比+25.8%、

その他の外皮用薬 前年比+16.7%、

血液製剤類 前年比+14.7

で、逆に減り方が多いのは、多い順に、

抗ウイルス剤 前年比-43.6

代謝拮抗剤 前年比-38.7

混合ビタミン剤(ビタミンA・D混合製剤を除く。) 前年比-23.2

生化学的検査用剤 前年比-22.3

呼吸促進剤 前年比-20.3

でした。

 

2.輸出入金額

医薬品の輸出金額は、5,125億円、前年比+15.8%で、金額で見た主な輸出国は

1位 スイス(1,547.4億円、前年比+22.0%

2位 アメリカ(1,074.0億円、前年比+50.4%)

3位 中国(703.7億円、前年比+10.5%)

4位 台湾(227.1億円、前年比+6.6%)

5位 韓国(226.8億円、前年比+1.4%)

でした。

輸入金額は、28,534億円、前年比+3.6%で、金額で見た主な輸入国は

1位 ドイツ(5,975億円、前年比-0.5%)

2位 アメリカ(5,365億円、前年比-2.8%)

3位 スイス(3,202億円、前年比-6.1%)

4位 ベルギー(2,215億円、前年比+30.3%)

5位 イギリス(2,121億円、前年比+39.8%)

でした。

 

3.都道府県ランキング

生産金額の多い都道府県は、

1位 埼玉県(9,187億円、前年比+1.9%)前年1

2位 栃木県(8,675億円、前年比+0.4%)前年2

3位 静岡県(8,396億円、前年比+0.2%)前年3

4位 富山県(6,609億円、前年比-4.7%)前年4

5位 滋賀県(4,997億円、前年比-8.3%)前年5

でした。

生産金額の前年からの増加率が大きい都道府県のトップ5は、

1位 大分県 前年比+61.6%

2位 新潟県 前年比+51.0%

3位 群馬県 前年比+34.0

4位 鳥取県 前年比+22.0

5位 高知県 前年比+21.3

でした。逆に前年からの減少率が大きい都道府県のトップ5は、

1位 岩手県 前年比-30.9%

2位 沖縄県 前年比-18.1%

3位 宮城県 前年比-17.1

4位 石川県 前年比-16.3

5位 鹿児島県 前年比-14.7

でした。

 

 

■医療機器■

1.生産金額について

令和元年の医療機器の国内生産金額は、24,263億円で、前年の25,221億円と比べると、3.8%の

減少となっています。

医療機器の生産金額も医薬品と同様、平成30年から令和元年に29.4%という大幅な伸びを示したため、

平成30年の19,490億円から比べると24.5 %の伸びになっています。

生産金額の多い医療機器類は以下の通りでした。

1位 医療用鏡(2,850億円、前年比+17.8%)前年3

2位 医療用嘴管及び体液誘導管(2,746億円、前年比-2.8%)前年1

3位 内臓機能代用器(2,545億円、前年比-1.8%)前年2

4位 医療用エックス線装置及び医療用エックス線装置用エックス線管

2,103億円、前年比-6.9%)前年4

5位 血液検査用器具(1,796億円、前年比-1.4%)前年5

 

2.輸出入金額

医療機器の輸出金額は、9,909億円で前年比+2.0%で、金額で見た主な輸出国は

1位 中国(1,709億円、前年比+67.5%)

2位 アメリカ(1,199億円、前年比-10.9%)

3位 ドイツ(595億円、前年比-13.8%)

4位 オランダ(472億円、前年比+5.5%)

5位 韓国(402 億円、前年比-13.3%)

でした。

輸入金額は、26,373億円、前年比-3.1%で、金額で見た主な輸入国は

1位 アメリカ(9,861億円、前年比-6.2%)

2位 アイルランド(2,752億円、前年比-7.1%)

3位 中国(2,306億円、前年比+15.4%)

4位 ドイツ(1,615億円、前年比-12.9%)

5位 メキシコ(864億円、前年比-5.6%)

でした。

 

3.都道府県ランキング

医療機器の生産金額の多い都道府県は、

1位 静岡県(3,654億円、前年比-9.2%)前年1

2位 栃木県(2,266億円、前年比+1.4%)前年2

3位 福島県(2,013億円、前年比+20.6%)前年4

4位 茨城県(1,609億円、前年比-14.4%)前年3

5位 埼玉県(1,429億円、前年比-9.0%)前年5

でした。

生産金額の前年からの増加率が大きい都道府県のトップ5は、

1位 三重県 前年比+49.1%

2位 東京都 前年比+30.5%

3位 徳島県 前年比+24.2

4位 福島県 前年比+20.6

5位 和歌山県 前年比+10.6

でした。逆に生産金額の前年からの減少率が大きい都道府県のトップ5は、

1位 山口県 前年比-56.4%

2位 鳥取県 前年比-29.8%

3位 福井県 前年比-26.9

4位 岩手県 前年比-26.8

5位 沖縄県 前年比-22.6

でした。

 

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

まとめ

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いかがでしたでしょうか。

 

2020年の医薬品と医療機器の生産金額は、共に2019年に比べて減少していましたが、2018年から2019年に

かけて物凄い伸びを示しているので、2018年と比べてみると2018年からも大幅に増加をしており、生産は

引き続き好調な状態にあります。

ただ、この先どうなっていくかは全くわかりません。

この先も、業界の動向を知るうえで、1年遅れとはいえ薬事工業生産動態統計には注視していく必要がある

と思います。

 

余談ですが、私の住む静岡は、医薬品生産金額の都道府県ランキングは3位、医療機器生産金額の都道府県

ランキングは1位と去年と変わらない状態で、少しうれしかったです。

 

 

☆次回は、2/1(月)に配信させていただきます。

 

 

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インターフェックスWeek大阪のご案内

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

202239日~11日に、インターフェックスWeek大阪(インテックス大阪)に出展いたします。

ご来場される方は、是非、弊社ブースにもお立ち寄りいただければ幸いです。

2022.01.01

【最近のウォーニングレター】ASTROM通信<233号>

明けましておめでとうございます。

ASTROM通信担当の橋本奈央子です。

 

20203月にWHOが新型コロナのパンデミックを発表してから2年近くたってしまいましたが、今年も

頑張っていきたいと思います。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

 

本来はFDAが海外の製造所向けに出したウォーニングレターを取り上げたいところなのですが、未だに

件数が少ないため、今回もアメリカ国内の製薬会社向けに出されたウォーニングレターを2件取り上げ

たいと思います。

アメリカの製薬会社の状況を知るのも興味深いものです。是非、お読みいただければ幸いです。

 

 

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最近のウォーニングレターの概要  

注:文中のXXはウォーニングレターでマスキングされている文言及び具体的な社名・品名等です。

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WL#615066

2021329日~42日のカリフォルニア州の製造所の査察でみつかった医薬品製造の重大なCGMP違反に

ついて発した2021924日付ウォーニングレターには、下記の指摘事項があげられています。

 

●不衛生な状態

貴社の手指の消毒剤は、不衛生な状態で調製、包装、保持されたので、FD&C Act 501(a)(2)(A) のもとで

不良品である。貴社は照明のついていないXXの中で、手指の消毒剤のロットを製造した。XXXXでなく、

その結果、外部の環境にさらされていた。充填は、準備中に外部環境に開放されたバルク医薬品用トート

に手動ポンプで挿入する方法で実施された。貴社は、製造環境や医薬品の汚染を防ぐための管理を行って

いなかった。

 

CGMP違反

我々は、フォームFDA 483への回答を2021423日に詳細にレビュした。

査察中、我々の査察官は、これに限定されないが、以下の具体的な内容を含む違反に気付いた。

 

●指摘1

貴社の品質管理部門は、製造された医薬品がCGMPに従っていることと、同一性、濃度、品質、純度に

関して制定された規格を満たすことを保証する責任を果たさなかった。

<指摘1詳細>

我々査察官は、貴社の品質部門(QU)が貴社のOTC医薬品の製造に関する適切な監督を行っていないことに

気付いた。貴社は、入荷した成分の同一性試験を実施せず、供給者の分析証明書(COA)の検証もせずに、

手指の消毒剤を製造した。さらに貴社は医薬品に関する規格を制定せず、リリース試験を実施せずに

手指の消毒剤を出荷した。

貴社は回答の中で、顧客との契約で、手指の消毒剤のGMPの遵守と有効性に関する責任は顧客にあると

規定していると述べた。特に、入荷した成分の品質と、最終製品の規格の制定を確実に行うことは、

顧客の責任であると述べた。さらに貴社は、貴社の顧客が手指の消毒剤の処方を最終決定せず、最終製品

の規格を提供しなかったと述べた。受託製造業者としてCGMPのもとで、貴社は、運用や規格等の主要な

品質要件が定まるまで製造を開始すべきではない。

貴社のQUは、貴社の製造所で用いられている成分の品質を保証し、各ロットについて合格/不合格の判定

をするために最終製品の品質を評価する責任がある。貴社は、手指の消毒剤について、いくつかの顧客と

品質契約を締結している。受託製造業者として、品質契約を、CGMPに従うための法定または規制上の責任

を委譲するために用いることはできない。貴社には、製品オーナーとの契約に関わらず、受託製造所と

して貴社が製造した医薬品の品質に責任がある。貴社には、安全性、同一性、濃度、品質、純度に関して、

FD&C Act 501(a)(2)(B)に従って製造されていることを保証することが求められている。FDAのガイダンス

文書Contract Manufacturing Arrangements for Drugs : Quality Agreementsを見よ。

この文書への回答の中で以下の情報を提供せよ:

QUが効果的に機能することを保証するために権限とリソースが与えられていることを保証するための、

 包括的なアセスメントと改善の計画

 アセスメントには、これに限定されないが、以下のことも含むべきである。

 〇貴社で用いられている手順が安定していて適切であるかどうかの判断

 〇適切な手順の順守を評価するための貴社の作業全体のQUの監督に関する規定

 〇QUがロットの処遇を判断する前の、各ロットとそれに関連する情報の完全で最終的なレビュ

 〇全ての製品の同一性、濃度、品質、純度を保証するための、QUの調査の監督・承認、及び、QU

  その他の職務からの解放

・製品のロットの処遇を判断する前に各ロットを分析するために使用されている貴社の化学及び微生物

 の試験方法と規格のリストと、関連する文書化された手順

・同一性、濃度、品質、純度に関する全ての適切な規格への一致について、貴社が各成分をいかに試験

 するつもりかの記述

 もし貴社が成分の各ロットについて、濃度、品質、純度を試験する代わりに貴社の供給者のCOAの結果

 を受け入れるつもりなら、初期のバリデーションと定期的な再バリデーションを通して貴社の供給者

 の結果の信頼性をいかに確実に立証するかを明記せよ。さらに、入荷した成分の各ロットについて、

 少なくとも1つの特定の同一性試験を常に実施するという約束を含めよ。

・各成分の製造業者のCOAの信頼性を評価するための、全ての成分の試験から得られた結果のサマリ

 このCOAのバリデーションプログラムについて述べた貴社の標準操作手順書も含めよ。

・貴社が製造した医薬品を試験する契約施設の適格性評価と監督に関する貴社のプログラムのサマリ

 

●指摘2

貴社は、装置の洗浄と保全に関する適切に文書化された手順を制定し従うことを怠った。

<指摘2詳細>

貴社は、ボトル充填のために、バルク医薬品用トートに手動ポンプを取り付けることで、手指の消毒剤

のロットを製造していた。査察中、貴社は、手動ポンプの洗浄記録を提出できなかった。さらに貴社は、

この装置の洗浄の手順と洗浄バリデーションの報告書を提出できなかった。手動ポンプはプラスチック

のテープとゴム手袋で包まれていて、照明のついていないXXに置かれていた。手指の消毒剤のバルクは

この装置を使って充填されていた。

さらに、貴社は非医薬品(即ち、ボトル詰めの飲料水)を製造するためにも使用されている充填ラインXX

で、手指の消毒剤を製造していた。査察中、貴社は、適切な洗浄を保証する詳細情報が不足した暫定的な

洗浄手順を提出した。また貴社は、この洗浄手順に関して、手指の消毒剤とボトル詰めされた水の間で

交叉汚染が起きないことを保証するためのバリデーション報告書を提出することも怠った。

貴社は回答の中で、洗浄水がXXに達し、微生物試験に合格するまでXX水でポンプをゆすぐということを

記載した手動ポンプの洗浄手順を提出した。貴社は、この方法のバリデーション報告書を提出せず、この

方法の化学的なキャリーオーバーを防ぐ妥当性について対処しなかった。貴社の回答は、貴社の様々な

医薬品と非医薬品の間の交叉汚染のリスクの回顧的な分析を含んでいなかった。

この文書への回答の中で、以下の情報を提供せよ:

・交叉汚染の危険を評価するための、貴社の洗浄の効果の包括的で独立した回顧的アセスメント

 残留物と不適切に洗浄されていた可能性のあるその他の製造装置の特定、交叉汚染された製品が販売の

 ために出荷されたかどうかのアセスメントを含めよ。アセスメントは洗浄手順と実務の不適当な点を

 特定し、非医薬品と医薬品の両方の製造を含む、2製品以上を製造するために使用されている製造装置

 の個々の部品も網羅せよ。

・貴社の洗浄プログラムの回顧的なアセスメントに基づく是正処置・予防処置(CAPA)の計画

 計画には、貴社の洗浄手順と実務の適切な改善と、完了までのタイムラインを含めよ。

 装置の洗浄のライフサイクル管理に関する貴社の手順の脆弱性の詳細なサマリを提出せよ。洗浄効果の

 強化、全ての製品と装置のための適切な洗浄実施の継続的な改善された検証、その他の必要な改善を

 含む、貴社の洗浄プログラムの改善について述べよ。

 

〇虚偽表示の違反

FD&C Act 201(g)(1)(B)21 U.S.C.321(g)(1)(B)で定義されている通り、手指の消毒剤は、診断、治癒、

緩和、利用、または疾病の予防のための使用を目的とし、身体の構造または機能に影響を与えることを

意図しているので、“医薬品”である。

もともと飲料水を包装するのに使用されたプラスチックのボトルに似たボトル容器に充填された手指の

消毒剤は、FD&C Act 301(a)21 U.S.C.331(a)のもとで虚偽表示である。

 

●品質システム

貴社の品質システムは不十分である。21 CFR parts 210211CGMP規制要件を満たすために、

品質システムとリスクマネジメントの実装の助けとして、

FDAのガイダンス文書Quality Systems Approach to Pharmaceutical CGMP Regulationsを見よ。

 

●結論

この文書で挙げた違反は、貴社の製造所に存在する違反の包括的なリストでもない。貴社には、違反を

調査し、原因を判断し、再発やその他の違反の発生を防止する責任がある。

全ての違反を速やかに是正せよ。この問題への即座の適切な対処の不履行は、制限のない差し押さえ、

強制命令を含む、さらなる通知のない制限または法的なアクションにつながるかもしれない。未解決

の違反は、他の連邦機関の契約授与も妨げるかもしれない。

違反への対処の不履行は、FDAの輸出証明の発行の差し控えにもつながるかもしれない。全ての違反に

完全に対応がされ、我々が貴社のCGMPの遵守を確認するまで、FDAは貴社の医薬品製造業者としての

新しい申請やリストの補完の承認を保留するだろう。我々は、貴社が全ての違反に対する是正処置を

完了したことを確認するために再査察を行うかもしれない。

 

出典:https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/chameleon-beverage-co-inc-dba-chameleon-sanitizer-corporation-615066-09242021

 

 

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CMS#615153

202153日~514日のミズーリ州の製造所の査察でみつかった原薬製造の重大なCGMP違反について

発した2021930日付ウォーニングレターには、下記の指摘事項があげられています。

 

●指摘1

貴社の製造所で製造された原薬が品質及び純度に関して制定された規格を満たすことを保証するために

必要な手順とプロセスを持つことの不履行

<指摘1詳細>

貴社は、貴社の顧客が手術前の準備製品を製造するために使用する原薬ポビドンヨードを製造している。

査察中、我々は貴社の品質部門(QU)が、重大な逸脱が調査され解決されていることを保証するための適切

な手順とプロセスもなく、原薬のロット100017872R100017911Cを出荷したことに気付いた。

202034日ポビドンヨードのロット100017872Rの製造中に、貴社の製造職員は、化学反応装置の棚で

ポビドンヨードがくすぶっていることを発見した。差し迫った火災のリスクに対応するために、製造職員

は消火器を使用した。この事象により、製造は通常通りに進行しなかった。関連する医薬品は、一貫性の

ない温度にさらされ、追加の処理と保持時間を経験した。貴社は、利用可能なヨウ素の割合を調べるため

に影響を受けた原材料のドラムのみを試験し、更なる製造のためにそれらをリリースした。

同様に、2020818日のポビドンヨードのロット100017911Cの製造中に、貴社の製造職員は、化学反応

装置の棚XXが煙を出していることに気付いた。製造は止められ、原材料は未確認の状態で保持された。

貴社は再び、利用可能なヨウ素の割合を調べるために単に影響を受けた原材料のドラムのみを試験し、

更なる製造のためにそれらをリリースした。

両事象において、貴社は、逸脱レポートを作成したが、単に利用可能なヨウ素の合成結果に基づいて

医薬品をリリースした。貴社の医薬品は、過度の熱、火、煙、及び破片にさらされた。消火器の使用に

より追加の汚染やその他の微粒子も、原材料の品質を損なったかもしれない。さらに、関連する医薬品は、

バリデートされた通常の状態を超える製造パラメータを経験した。

貴社は、原薬が有害な微粒子やその他の汚染により汚染されていないことを確認するためにロット

100017872R100017911Cの追加試験を実施しなかった。さらに貴社は、事故による外部の破片や汚染

物への原薬の暴露を評価するためのリスクや影響のアセスメントが不足していた。QUは、重大な逸脱が

完全に解決され、全ての残留している化学的汚染物質や微粒子のリスクに完全に対処されているという

保証もなしに、ロット100017872R100017911Cをリリースした。

貴社は、回答の中で 現在、この問題に対処するための最善の道筋を判断するためにコンサルタント

からのアドバイスを求めている”と述べた。貴社の回答は不適切である。貴社は、貴社がリリースした

影響を受けたロットを評価した裏付け文書を提出しなかった。特に貴社は、無菌医薬品の使用の可能性

を含む、原薬の使用目的を考慮した、原材料に潜在的に危険な微粒子やその他の汚染物質が含まれて

いないことを保証する裏付け文書を提出しなかった。

この文書への回答の中で以下の情報を提供せよ:

QUが効果的に機能することを保証するために権限とリソースが与えられていることを保証するための、

 包括的なアセスメントと改善の計画

 アセスメントには、これに限定されないが、以下のことも含むべきである。

 〇貴社で用いられている手順が安定していて適切であるかどうかの判断

 〇影響を受けたロット100017872R100017911Cに関する現在の安定性データを提出せよ。

 〇適切な手順の順守を評価するための貴社の作業全体のQUの監督に関する規定

 〇QUがロットの処遇を判断する前の、各ロットとそれに関連する情報の完全で最終的なレビュ

 〇全ての製品の同一性、濃度、品質、純度を保証するための、QUの調査の監督・承認、及び、QU

  その他の職務からの解放

 〇経営陣が、新たに発生した製造/品質の問題に積極的に取り組み、継続的な管理状態を保証する

  ために、これに限定されないが、リソースのタイムリーな提供を含む、品質保証と信頼できる作業

  をいかにサポートするかについても述べよ。

・潜在的な顧客への通知や回収または市場からの撤退を含む、アメリカで流通している全ての製品の

 品質、または、ポビドンヨードのロットによる患者の安全性のリスクに対処するための貴社の

 アクションプラン

 

●指摘2

原材料、中間体、原薬と接触する装置の表面が、公的または他の制定された規格を超えて中間体や原薬

の品質を変えないことを保証することの不履行

<指摘2詳細>

貴社の製品の接触表面が、相互的で、吸収力があり、反応性が高いので、貴社の装置の構造は不適切で

ある。査察中、我々は、XX混合機、XX、ホッパー、XX等のポビドンヨードの重要な製造装置が変色し、

さびていることに気付いた。さらに、貴社は、腐食やさびXXを取り除くために、貴社の装置をXXする

ためにサードパーティを雇った。製品の接触面XXから腐食をXXしなければならないと仮定すると、

接触面は製品の微粒子(例:さび)の汚染を引き起こす可能性があるため、欠陥がある。

さらに、貴社は、XX段階で製品をさらに処理するためにトレイを使用している。この処理中、貴社は、

プラスチックライナーでトレイを包む。これらのプラスチックライナーは、ポビドンと直接接触する。

FDAの査察官は、プラスチックライナーはボロボロに裂かれ、破れ、プラスチックの微粒子が製品に

さらされていることに気付いた。

貴社は回答の中で、XXは腐食を除去するのに適していて、プラスチックライナーの使用を評価する

つもりであると述べた。XXが適切であるという貴社の主張の科学的な正当性や、裏付けをする文書が

不足しているので、貴社の回答は不十分である。さらに、FDAは、201912月の査察と20227月の

規制会議の中で、これらの懸念を指摘したが、貴社はそれらの適切に対処することを怠った。

この文書への回答の中で以下の情報を提供せよ:

・相互的で、吸収力があり、反応性が高い因子に焦点をあてた、製造所内のすべての製品表面の、

 装置の材料の完全な評価と、販売された医薬品の汚染につながる可能性があるかの評価

・製造所と装置の定期的で慎重な運用管理の監督作業を実装するための貴社の是正処置・予防処置

 (CAPA)の計画

 この計画は、とりわけ、装置/設備の性能問題の迅速な検出、効果的な修理の実施、適切な予防的

 保全計画の順守、装置/設備インフラのタイムリーな技術的アップグレード、継続的なマネジメント

 レビュのために改善されたシステムを保証すべきである。貴社の計画は、適切なアクションが会社

 のネットワーク全体でとられることも保証すべきである。

 

●追加の原薬CGMPガイドライン

FDAは原薬がCGMPに従って製造されていることを判断する際、ICH Q7にまとめられている期待を考慮

する。原薬製造のためにCGMPに関するガイダンスに関して、

FDAのガイダンス文書Q7 Good Manufacturing Practice Guidance for Active Pharmaceutical Ingredients

を見よ。

 

CGMPコンサルタントの推奨

貴社で確認した逸脱の性質に基づき、我々は、貴社の作業を評価し、貴社がCGMP要件を満たす手伝いを

する適格なコンサルタントを雇うことを強く勧める。また我々は、貴社がFDAと共に貴社のコンプライ

アンス状態の解決を達成しようとする前に、適格なコンサルタントが貴社のCGMP遵守に関し貴社の全て

の作業の包括的な監査を実施し、貴社の是正処置・予防処置の完了と効果を評価することを勧める。

貴社のコンサルタントの使用は、CGMPを順守するための貴社の義務を軽減するものではない。貴社の

経営陣には、継続的なCGMP順守を保証するために、全ての不備とシステムの欠陥を解決する責任が残る。

 

●結論

この文書で挙げた逸脱は、貴社の製造所に存在する逸脱の包括的なリストでもない。貴社には、逸脱を

調査し、原因を判断し、再発やその他の逸脱の発生を防止する責任がある。

全ての違反を速やかに是正せよ。この問題への即座の適切な対処の不履行は、制限のない差し押さえ、

強制命令を含む、さらなる通知のない制限または法的なアクションにつながるかもしれない。未解決の

逸脱は、他の連邦機関の契約授与も妨げるかもしれない。

逸脱への対処の不履行は、FDAの輸出証明の発行の差し控えにもつながるかもしれない。全ての逸脱に

完全に対応がされ、我々が貴社のCGMPの遵守を確認するまで、FDAは貴社の医薬品製造業者としての

新しい申請やリストの補完の承認を保留するだろう。我々は、貴社が逸脱に対する是正処置を完了した

ことを確認するために再査察を行うかもしれない。

 

出典:https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/marcus-research-laboratory-inc-615153-09302021

 

 

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まとめ

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いかがでしたでしょうか。

 

・照明のない部屋での製造作業

・リリース試験をせずに出荷

・消火器の使用された部屋に保管されていた原材料の、十分な確認をしない状態での使用

・業者を雇ってさび取りをするほどの装置を使った製造

と、今回はびっくりする指摘内容が含まれていました。

アメリカの製薬会社でもこうなのかと衝撃を受けると共に、日々使用している手指の消毒剤は安全

なのだろうかとふと不安になりました。。。

 

次号は、もう少し身近にありそうな指摘がされているウォーニングレター探して取り上げたいと思います。

 

☆次回は、1/15(土)に配信させていただきます。

 

 

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202239日~11日に、インターフェックスWeek大阪(インテックス大阪)に出展いたします。

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